2006 Fiscal Year Annual Research Report
相同性の低いファミリー酵素間でいかにして機能性の高いキメラ酵素を作るか
Project/Area Number |
18658043
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
大西 浩平 高知大学, 総合研究センター, 助教授 (50211800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木 年晴 高知大学, 農学部, 教授 (90110759)
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Keywords | 酵素 / 進化 / バイオテクノロジー |
Research Abstract |
既存タンパク質の部分配列を混ぜ合わせたキメラタンパク質ライブラリーの作製は、相同性の高いファミリー酵素間で行われてきた。相同性の低いファミリータンパク質(酵素)同士からでも、効率的にキメラ酵素を作り出すための手法を開発することを目的として研究を行っている。FAD依存のオキシドリダクターゼファミリーの中で、ベンゼン環を持つ化合物への水酸基導入に関与した性質の異なる2種類の酵素(相同性30%以下)をモデル酵素として用いた。 1.1.M.loti MAFF303099 ubiHとP.putida PpG7 nahGの2種類のオキシドリダクターゼファミリー遺伝子を異なるベクター上にクローン化した。Three-way ligationの効率は切断した制限酵素によって異なることがわかっている。そこで、2種類の遺伝子断片を様々な組み合わせの制限酵素を用いて取り出し、three-way ligationを行い目的の長さに連結された直鎖状分子を得た。 2.次に、より相同性の高いbphCで開発したin vivoシャフリングによって、相同組換えを行った。遺伝子間の相同性の低さから、キメラ遺伝子形成の効率は低いことが予想されたことから、培地上で生育したコロニーをランダムにひろいあげ、プラスミド上の遺伝子の構造を塩基配列決定により解析することで、キメラ遺伝子形成の効率を判断した。その結果、キメラ遺伝子は形成されているものの、予想される部位以外で組換えが起こったクローンが大部分であった。 3.それらのクローンの酵素活性を親酵素であるMHPC、salicylate hydroxylaseの基質である5-ヒドロキシニコチン酸、サリチル酸を用いて測定したが、いずれも活性が検出されないか親酵素に比べて著しく低いものであった。 4.キメラ酵素の評価系として、プレートリーダーと96穴マイクロタイタープレートを利用したハイスループット系を開発した。細胞抽出液に5-ヒドロキシニコチン酸、サリチル酸のそれぞれを加え、NADHの減少で測定したMHPC、salicylate hydroxylase活性の割合を指標にキメラ酵素を評価した。
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