2007 Fiscal Year Annual Research Report
実験動物種の食品成分の応答性の違いを利用したトランスクリプトーム解析に関する研究
Project/Area Number |
18658051
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
池田 郁男 Tohoku University, 大学院・農学研究科, 教授 (40136544)
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Keywords | db / dbマウス / Zuckerラット / 共役リノール酸 / トランスクリプトーム |
Research Abstract |
本研究では、in vivo実験において共役リノール酸摂取に対して脂肪細胞が逆向き(分化亢進とアポトーシス誘導)の応答を示したZucker(fa/fa)ラットとdb/dbマウスについて、共役リノール酸という刺激に対して応答する遺伝子群について発現プロファイリングを行う。AIN76に順じたコントロール食(6%Cornoil)もしくは共役リノール酸食(5%Corn oil+1%10tc-CLA)を4週間摂食させ、飼育終了後に大動脈採血により屠殺を行い、血液・肝臓・脂肪組織を得た。その結果、腎臓周辺白色脂肪組織重量は共役リノール酸食により、db/dbマウスでは劇的に減少し、Zucker(fa/fa)ラットでは増加した。また、肝臓トリグリセリド濃度は共役リノール酸食により、db/dbマウスでは劇的に上昇し、Zucker(fa/fa)ラットでは低下した。さらにホルマリン固定した肝臓組織の薄切片を作成し、ヘマトキシリン・エオジン染色により病理組織評価を行ったところ、Zucker(fa/fa)ラットでは組織中の脂肪滴蓄積が抑制されていることが確認された。以上のことから、db/dbマウスでは脂肪細胞のアポトーシスが誘導されて肝臓のインスリン抵抗性誘発脂肪肝が発症し、Zucker(fa/fa)ラットでは脂肪細胞の分化亢進と肝臓のインスリン抵抗性誘発脂肪肝が改善した事が示唆された。現在、共役リノール酸摂取に対する応答が逆を向いている脂肪組織及び肝臓を用いて、RAP-PCR DDによる発現プロファイリングを行っており、変動遺伝子のクローニングと塩基配列の同定を行っている。
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