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2006 Fiscal Year Annual Research Report

腸管上皮に発現する新奇カプサイシン受容体の栄養科学的活用

Research Project

Project/Area Number 18658052
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

田中 俊之  筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 教授 (10217052)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 礒田 博子  筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 助教授 (00375429)
Keywordsカプサイシン / 受容体 / 機能構造解析 / 生理活性 / タンパク質
Research Abstract

トウガラシの辛み成分であるカプサイシンは、中枢神経を刺激することで血行を良くしたり、消化酵素の活性を上げて脂肪や糖の消化を促進するなどの生理活性を持つ。また、最近、ヒト大腸癌由来の培養上皮細胞であるCaco-2細胞に作用し、そのタイトジャンクションを一時的に開放する作用を持つことが明らかにされた。タイトジャンクションは細胞間隙からの物質の透過吸収を制御しているため、腸管からの栄養吸収の制御剤としてカプサイシンを利用することが可能である。しかし、このカプサイシンによるタイトジャンクション開放のメカニズムは全くわかっていない。そこで、今年度は、タイトジャンクション開放の開始点と考えられるカプサイシン受容体の全長、またN末端およびC末端細胞質領域の大腸菌による発現系を構築したが、機能解析や構造解析に充分な量のタンパク質発現を得るには至らなかった。現在、発現系の再検討を行っている。また、Caco-2細胞のプロテオミクス解析を行い、タイトジャンクションの開放に関わる分子の同定を試みた。その結果、コフィリンと呼ばれるタンパク質の脱リン酸化がカプサイシン処理によって引き起こされることが明らかになった。更に、カプサイシン処理によりカルシウムの流入が誘起されるが、カルシウムキレート剤であるEGTAによってコフィリンの脱リン酸化が抑制されること、また、コフィリンの脱リン酸化とタイトジャンクションの開放に相関があることを見い出した。これらの結果は、カプサイシン処理→カルシウムの流入→コフィリンの脱リン酸化→タイトジャンクションの開放という流れがあることを示唆しており、カプサイシンによるタイトジャンクション開放の分子機構を理解する上で重要な知見である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2007

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Capsaicin induces cofilin dephosphorylation in human intestinal cells : The triggering role of cofilin in tight-junction signaling.2007

    • Author(s)
      Y.Nagumo, J.Han, M.Arimoto, H.Isoda, T.Tanaka
    • Journal Title

      Biochem.Biophys.Res.Commun. 355

      Pages: 520-525

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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