2006 Fiscal Year Annual Research Report
膜タンパク複合体の構造形成および機能発現の生物物理化学
Project/Area Number |
18659007
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
加茂 直樹 北海道大学, 大学院先端生命科学研究院, 教授 (10001976)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮内 正二 北海道大学, 大学院薬学研究院, 助教授 (30202352)
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Keywords | Natronmonas pharaonis / phoborhodopsin / sensory rhodopsin / レチナールタンパク / トランスジューサ / PRET / ハロロドプシン / イオンポンプ |
Research Abstract |
1.ppR(pharaonis phoborhodopsin)は高度好塩好アルカリ性菌Natronomonas pharaonisの細胞膜に存在するレチナールタンパクであり,負の走光性の受容体である.ppRは細胞膜中でトランスジューサ(pHtrll)とよばれている膜タンパクと複合体を作っている.この結合に関与するアミノ酸残基を同定した. 膜中では解離定数を測定できないので,界面活性剤中で,本複合体の解離定数を等温滴定型熱量計で求め,種々の変異タンパクを作成して,アミノ酸残基を同定した. 2.光照射によってppRおよびトランスジューサに構造変化が起こるはずである.これを,FRETで示した.ppRおよびトランスジューサはシステインを持たないので,それぞれ1つのシステインを目的の場所に導入し,そこに赤外に近い励起波長をもつ2つの蛍光色素を導入して,実験を行った. 3.ハロロドプシン(hR)はレチナール膜蛋白であり,光駆動クロライドポンプとして働く. 有名なバクテリオロドプシン(bR)と非常に相同性の高い.bRはよく知られているように3量体として存在するが,hRはモノマーであると考えられてきた.N.pharaonis由来のhRは,界面活性剤中でも3量体を作っていることを明らかにした.そして,1つのフェニールアラニンの置換により,モノマーになってしまうことが明らかとなった. 4.モノマーとなるhRのイオン輸送能は低く,3量体を形成していることがポンプ機能に重要であることが明らかとなった.
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Research Products
(6 results)