2006 Fiscal Year Annual Research Report
多成分縮合反応を基盤とする生理活性物質のマルチヘテロ誘導体化HPLC分析法の開発
Project/Area Number |
18659009
|
Research Institution | Nagasaki International University |
Principal Investigator |
大庭 義史 長崎国際大学, 薬学部, 教授 (50274478)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
一瀬 沙織 長崎国際大学, 薬学部, 助手 (60435138)
|
Keywords | 分析化学 / 薬学 / 生体分子 / 有機化学 |
Research Abstract |
生理活性物質や医薬品などの高感度・高選択的分析手法の一つに、測定対象物質を分離・検出に都合のよい化学形に導く誘導体化法がある。これまで数多くの誘導体化法が報告されているが、それらのほとんどは蛍光誘導体化法に代表されるように検出タグを測定対象物質に導入することにより検出器に対する応答性を高めて高感度化することを目的としたものであり、分離に重きをおいた誘導体化の例は少ない。 本研究は、測定対象物質に対し高感度測定のための検出タグと選択的分離のための分離タグを一段階の反応で行うマルチヘテロ誘導体化法を新たに開発することを目的としている。本研究における誘導体化反応は、有機化学分野において注目されている多成分縮合反応及びフルオラスタグ法を基盤としたものである。 まず分析化学的に有用な多成分縮合反応の探索を行い、その結果有用と考えられたボロン酸、アルデヒド基、アミノ基、カルボニル基などによる多成分縮合反応について予備検討を行った。有機合成反応での条件を基準に、分析レベルへの誘導体化条件の検討を試みたところ、測定対象物質のモデル化合物が比較的高濃度に存在する場合においては、誘導体化反応の収率も比較的良好であったが、モデル化合物の濃度が低い場合において、試薬間の反応が進み副反応生成物の生成が問題となった。試薬量の低減及び、マイクロ波等の適用による誘導体化反応収率の向上と副反応生成物の低減を試みている。
|