2006 Fiscal Year Annual Research Report
脳スライス培養系を用いた神経-グリア-内皮細胞連関におけるケモカイン分子機能解析
Project/Area Number |
18659014
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
南 雅文 北海道大学, 大学院薬学研究院, 教授 (20243040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 貴博 北海道大学, 大学院薬学研究院, 助手 (90399957)
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Keywords | 神経細胞 / アストロサイト / 脳血管内皮細胞 / 血液脳関門 / ケモカイン / サイトカイン / 脳細胞傷害 / 脳虚血 |
Research Abstract |
本研究では、神経細胞傷害時の神経-グリア-血管内皮-白血球相互作用を解析するためのインビトロ実験系を構築し、「神経細胞傷害→グリア細胞活性化→血管内皮透過性亢進→白血球浸潤」という脳内炎症様反応におけるケモカイン分子の役割を明らかにすることを目的としている。研究計画では神経-グリア相互作用のコンポーネントとして脳スライスを用いる予定であったが、脳スライス培養系では均一な遺伝子導入が難しく、また、今後の解析に遺伝子工学的手法が必須であることを考慮し、神経-グリア相互作用のコンポーネントとして神経-アストロサイト共培養系を用いることにした。今年度の研究により、予定している細胞支持体(多孔質膜)に対して、神経-アストロサイト共培養および脳血管内皮細胞培養を行うのに適したコーティング方法を検討し、それぞれの細胞培養系に適したコーティング法を見いだした。さらに、神経-アストロサイト共培養系と脳血管内皮細胞培養系を立体的に配置し培養するための多孔質膜コーティング方法について現在検討を進めているところである。一方、培地組成に関しては、神経細胞、アストロサイト、脳血管内皮細胞の3種類の細胞が生存可能であることに加え、正常脳内で見られるようにグリア細胞を低い活性化状態に維持することを目的に、使用する血清等に関して、神経細胞と血管内皮細胞の生存ならびにアストロサイトの活性化を指標として検討を進めている。
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Research Products
(3 results)