2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18659027
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤井 信孝 京都大学, 薬学研究科, 教授 (60109014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 浩章 京都大学, 薬学研究科, 助教授 (30322192)
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Keywords | 化合物バンク / ドラッグ指向性 / 創薬テンプレート / ケミカルバイオロジー / 多成分反応 / インドール / コンビナトリアル合成 / 固相反応 |
Research Abstract |
ゲノム関連科学の成果を徒に膨大な情報の蓄積に終わらせるのでは無く、真に人類に有用なものとするために、従来の方法論との有機的統合のもとにケミカルゲノミクス(ケミカルバイオロジー)研究は我が国において強力に推進されるべき研究分野であると考えられる。当該萌芽研究では我が国独自の「ドラッグ指向性化合物バンク」構築のための基礎研究を行い、平成18年度に以下の研究成果を得た。 (1)公的機関保有化合物を基にした多様性化合物ライブラリーの構築(藤井担当) ケミカルバイオロジー研究用のライブラリーは、生物活性を発現するために可能な限り多様性が富んでいるものが望まれる。一方で,創薬の効率を上げることを目的として「Drug-oriented」な化合物を数多く含むライブラリーを構築する必要がある。その一環として、平成18年度は報告者の研究室が保有する約6,000化合物について整理、秤量、プレート化を行うとともに、ライブラリー構築に関するノウハウの蓄積を行った。プレート化、および、化合物の遠心沈降による精製に用いるために、冷却遠心機を購入した。引き続き、他の研究室から供与された化合物も含めた継続的なライブラリー構築を行うとともに、ドラッグライクな化合物への変換を鋭意検討する。 (2)新規創薬テンプレートの構築と創薬展開(大野担当) 新規骨格を構築する最新の合成化学を適用して化合物ライブラリーを構築した場合、Patentableな骨格の創出に繋がる利点がある。報告者はドラッグライクな創薬テンプレートの簡便構築法の開発を目指して検討を行い、エチニルアニリン、ホルムアルデヒド、アミンの三成分カップリング-閉環反応によるアミノメチルインドール誘導体の新規合成法の開発に成功した(Angew. Chem. Int. Ed. 2007,46,2295)。本反応を基盤として、固相担持型反応基質を用いたコンビナトリアル合成への展開と新規複素環構築反応の開発を検討する。
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Research Products
(23 results)