• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2006 Fiscal Year Annual Research Report

経皮吸収性の飛躍的向上を目指したトランスポーター分子標的化薬物デリバリー

Research Project

Project/Area Number 18659039
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

辻 彰  金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (10019664)

Keywordsトランスポーター / 薬物動態 / 皮膚 / 光毒性 / DDS / 添加剤
Research Abstract

本課題では、薬物送達に有用な皮膚に注目し、ここにおいて、薬物の細胞内外の輸送を担う膜タンパク質・トランスポーター群の機能を解析し、経皮投与の可能性の拡大、皮膚光毒性発現機構の解明と回避戦略、また、皮膚の薬物トランスポーターを利用した新規薬物送達システム開発に基盤的知見を提供すること目的としている。
経皮投与される非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)には、そのバイオアベイラビリティーが物理化学的パラメーターによって説明困難なものが存在することから、本年度は、まず、NSAIDsであるフルルビプロフェンに焦点を絞り、解析を実施した。単離皮膚組織を用いて、Ussing・typeChamber解析において、[^3H]フルルビプロフェンの皮膚透過には担体介在型の輸送機構が見出され、特に、皮膚組織の取り込み機構には、飽和性・温度依存性・エネルギー依存性といったトランスポーターの関与を示唆する結果が得られた。さらに、詳細な阻害プロファイル実験を実施した結果、皮膚の[^3H]フルルビプロフェン取り込み機構に有機アニオントランスポーター(OATs)が関与することが示唆された。そこで、Oat2が一部のNSAIDsを輸送することが知られていたことから、アフリカツメガエル卵母細胞にOat2を発現させ、取り込み輸送実験を行った。その結果、Oat2を発現した卵母細胞は有意に[3H]フルルビプロフェンを取り込んだことから、皮膚におけるフルルビプロフェン透過機構に有機アニオントランスポーター・Oat2が関与していることが示唆された(投稿中)。
本年度の研究により、薬物トランスポーターが皮膚の薬物透過に寄与することが示された。皮膚には、MDRsやMRPsなど主要な薬物排出型トランスポーターも発現していることから、次年度はこのようなトランスポーター分子と薬物皮膚透過との関わりを解明することが課題と考えられる。

  • Research Products

    (5 results)

All 2007 2006 Other

All Journal Article (3 results) Book (2 results)

  • [Journal Article] 薬物トランスポーター群の分子機構を用いる創薬2007

    • Author(s)
      辻 彰
    • Journal Title

      日本臨床 911

      Pages: 633-637

  • [Journal Article] Impact of transporter-mediated drug absorption, distribution, elimination and drug interactions in antimicrobial chemotherapy.2006

    • Author(s)
      Tsuji A
    • Journal Title

      J.Infect.Chemother. 12(5)

      Pages: 241-250

  • [Journal Article] Characterization of the transdermal transport of flurbiprofen and indomethacin.2006

    • Author(s)
      Li Q, Tsuji H, Tsuji A
    • Journal Title

      J.Control Release 110(3)

      Pages: 542-556

  • [Book] 生体外異物の取り込みと排出の分子シンクロナイゼーション,"ファイバー"スーパーバイオミメティックス(本宮 達也, 赤池敏宏 監修)2006

    • Author(s)
      久保義行, 加藤将夫, 辻彰
    • Total Pages
      1236
    • Publisher
      (株)エヌ・ティー・エス
  • [Book] ヒト疑似細胞と新薬の有効性判断への応用,月刊バイオインダストリー

    • Author(s)
      久保義行, 杉本宏史, 加藤将夫, 辻彰
    • Publisher
      CMC出版(in press)(発行予定)

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi