2006 Fiscal Year Annual Research Report
ES細胞を利用したアルツハイマー病モデルサルの作成
Project/Area Number |
18659110
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
遠山 育夫 滋賀医科大学, 分子神経科学研究センター, 教授 (20207533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥居 隆三 滋賀医科大学, 動物生命科学研究センター, 教授 (50106647)
高田 達之 滋賀医科大学, 動物生命科学研究センター, 助教授 (90206756)
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Keywords | アルツハイマー病 / トランスジェニック動物 / ES細胞 / 疾患モデル動物 |
Research Abstract |
本実験の目的は、ES細胞を利用してアルツハイマー病の遺伝子改変モデルサルの作成を試みることである。本年度の成果として 1)ヒトの家族性アルツハイマー病の原因遺伝子であるアミロイド前駆体タンパク(APP)遺伝子のロンドン変異型およびスエーデン変異型を組み込んだコンストラクトを作成した。 2)ヒトAPP遺伝子プロモーター、chicken actinタンパク遺伝子プロモーター、マウスのプリオンタンパク遺伝子プロモーターなどを組み合わせ、ヒト培養細胞で検討した結果、いずれのプロモーターでも、APP遺伝子が発現することが明らかになった。この中では、chicken actinタンパク遺伝子プロモーターが、最も大量にAPPタンパクを発現していた。 3)このコンストラクトをマウスのES細胞およびサルのES細胞に導入した後、免疫組織化学法とウエスタンブロット法によって、ヒト変異APPタンパクが発現することを確認した。 4)サルES細胞に遺伝子導入する方法として、エレクトロポーレーション法、リポフェクタミン法、HVJ-E(センダイウイルスエンヴェロープ)法などを試み、リポフェクタミン法が最も効率よく遺伝子導入できることを明らかにした。 5)変異APP遺伝子を一過性発現するサルES細胞を効率よく作成できる方法を確立したが、安定発現するES細胞クローンの獲得を試みているところである。 成果の一部を国際学術誌および第6回日本再生医療学会で報告した。
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