2006 Fiscal Year Annual Research Report
感染性腸炎・炎症性腸疾患におけるペプチドグリカン認識タンパク質(PGRP)の役割
Project/Area Number |
18659122
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
中根 明夫 弘前大学, 医学部, 教授 (30164239)
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Keywords | PGRP / サルモネラ / 腸炎 / 自然免疫 / 感染 / 炎症性腸疾患 |
Research Abstract |
(1)マウスPGRP群のcDNAクローニングと組み換えタンパク質作製、抗体作製 マウス脾臓(Tag7)ならびに小腸(TagL)からtotal RNAを抽出し、すでに報告されている配列からそれぞれのPGRPのシグナル配列を除く部分を大腸菌内で発現するためのプライマーを設計した。RT-PCRで増幅したのち、TAクローニングを行いシークエンスを確認した。続いてpETI5b発現ベクターにサブクローニングしたのち発現ホストであるRosetta (DE3) pLysSを形質転換し培養中にIPTGを添加することによって発現を誘導し6×Histidine Tagとの融合タンパク質を得た。 Tag7、TagLともに不溶性タンパク質として発現したため6M塩酸グアニジンで可溶化し、段階的にグアニジンを含まない緩衝液に置換しCobalt Affinityカラムで精製した。 精製した組み換え体を免疫原としてウサギに接種した。 (2)培養細胞におけるサルモネラ感染におけるPGRP群の発現解析 マウスマクロファージ細胞株RAW264.7、マウス腸管上皮細胞株CMT95、ヒト腸管上皮細胞株Henle 407にSalmonella Typhimuriumを感染させたのち、経時的にRNAを調製してReal Time PCRによってPGRP群の発現量を解析した。その結果、RAW264.7ではTag7、TagLともに発現量はきわめて小さく、かつサルモネラ感染によって発現量は変動しなかった。CMT95細胞ではTag7、TagLとも発現量は低いもののサルモネラ感染によってTagLの発現量が6時間後に有意に上昇していた。Henle 407細胞においてもCMT95細胞同様PGRP-Lの発現がサルモネラ感染によって亢進し、加えてPGRP-1βの発現量も増加していた。
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Research Products
(1 results)