2006 Fiscal Year Annual Research Report
ナノテクノロジーを用いた難治性疾患の治療法研究:エイズワクチン新製剤の開発
Project/Area Number |
18659132
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
城武 昇一 横浜市立大学, 医学研究科, 準教授 (20143274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥田 研爾 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (40124862)
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Keywords | ナノ材料 / ウィルス / 感染症 / 免疫学 / 薬学 |
Research Abstract |
本研究において、重合反応安定化剤として知られているdextranを用いて、pDNAをn-butyl cyanoacrylateの重合によって抱合したpDNA-encapsulated nanoparticlesを新規合成に成功した。本pDNAナノ微粒子をマウスに靜注、皮下あるいは腹腔内投与を実施して2ヶ月間免投したところ、その免疫活性は非ナノ抱合pDNAより低い結果が得られた。その原因を探索した結果、dextran抱合はかなりタイトな抱合となりナノ微粒子投与後のpDNAの放出が相当に遅いと推察された。 そこで、pDNAの緩い抱合ナノカプセルの合成法の検索に取り組んだ。試行錯誤の結果、重合安定化剤に単糖や2糖の生体物質を用いて、ナノ粒子の新合成法を開発した。単糖を用いた粒子径は約200nmで、2糖をもちいた場合は約300nmであった。その新しい方法を、ampicillin(ABPC)やpDNAのナノ粒子抱合に適用した。pDNA抱合ナノ微粒子の粒子径は約400nmでマイナスのゼータ電位を有する安定なコロイド溶液で保存できることが判明した(投稿中)。 これらの新方法で作成したpDNA-encapsulated nanoparticlesを、マウスを用いて靜注、皮下、腹腔、経口投与して、その免疫活性を非ナノ抱合pDNAと比較実験中である。
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