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2006 Fiscal Year Annual Research Report

臓器の酸化ストレスを予知する血清検査法の開発

Research Project

Project/Area Number 18659160
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

豊國 伸哉  京都大学, 医学研究科, 助教授 (90252460)

Keywords酸化ストレス / 修飾塩基 / 免疫沈降 / 血清検査
Research Abstract

平成18年度は、制限酵素で断片化したゲノムDNAを用いて,特定の修飾塩基を含む断片のみ免疫沈降する方法の開発を行った。修飾塩基として,比較的生成量の多い8-hydroxy-2'-deoxyguanosine(8-OHdG)とacrolein-modified 2'-deoxyadenosine(Acr-Ade)を選出し,特異性を確認した単クローナル抗体を使用した。まず,二本鎖オリゴDNAで修飾塩基をひとつ含む断片を作成し,システムが稼働することを確認した。次にHaeIIIで酵素処理切断したゲノムDNAを使用し,同アイソタイプの他抗体では沈降しないこと,負荷DNA量・修飾塩基の含量と正の量依存性があることを確認した。マウスに鉄ニトリロ三酢酸を投与し,その腎臓を使用して以下の実験を行った。対照として,未処置動物の腎臓を使用し,ゲノムに存在する8-OHdGの修復を行うOGG1ノックアウト動物も使用した。鉄ニトリロ三酢酸により腎臓特異的に酸化ストレスを与えると,免疫沈降されたDNA断片量は8-OHdG・Acr-dAについて有意に増加した。回収DNA断片をライブラリーとみなし,プラスミドにクローニングして,未処置コントロールと鉄ニトリロ三酢酸投与後6時間の両修飾塩基について,各群約300クローンの塩基配列決定を行い,ウェブ上のデータベースで検索後,染色体上にマッピングを行った。染色体分布に関して検討を行うと,各群において存在比で有意に高低を示す染色体が数本ずつ見られた。特に,8-OHdG/controlで多い16番染色体とAcr-dA/Fe-NTAで多い15番染色体に注目した。15番と16番の染色体に関して,市販のペインティング・プローブを使用してFISH解析を行った。すると,15番は核膜の近傍に,16番は核中心部に存在する確率の高いことが判明し,染色体領域の関与が示唆された。本法の応用として,免疫沈降したDNA断片を増幅し,注目するゲノム領域でPCR解析ができるプロトコールも開発した。結論として,今回検討した2種類のDNA修飾塩基のゲノム内分布はランダムではないことが判明し,新たな血清検査法への基礎となるデータが得られた。

  • Research Products

    (1 results)

All 2006

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Contrasting genome-wide distribution of 8-hydroxyguanine and acrolein-modified adenine during oxidative stess-induced renal carcinogenesis2006

    • Author(s)
      Akatsuka S et al.
    • Journal Title

      The American Journal of Pathology 169/4

      Pages: 1328-1342

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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