2007 Fiscal Year Annual Research Report
プロテオーム解析を用いた中皮腫発生予防のためのペプチドワクチンの開発
Project/Area Number |
18659174
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
本間 定 Jikei University School of Medicine, 医学部, 准教授 (50192323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小幡 徹 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (80119776)
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Keywords | 中皮腫 / ペプチドワクチン / 樹状細胞 / プロテオーム / 質量解析 / LC / MS / MS |
Research Abstract |
中皮腫発生予防のためのペプチドワクチンを関発する前段階として、C3H/HeNマウス由来肝癌細胞MIH-2を同系の樹状細胞(DC)に取り込ませ、I-Ak affinity columnを用いてDCのMHC classII分子上に提示される抗原ペプチドを分離し、LC/MS/MSを用いて解析を行った。データベース解析により、候補抗原ペプチドとしてcytochrome P450(CYP)2Jisoform、Nucleolin、tRNA-ribosyltransferaseの3種類の抗原がpick upされた。NucleolinはI-Ak結合モチーフを有しないことから候補より除外し、I-Ak結合モチーフを有してpossibility scoreの高いCYP2Jを第一候補抗原ペプチドに選定した。CYP2jの276-290アミノ酸よりなる部位を合成し、完全フロイントアジュバントと共にマウスに2回皮下接種した。そのマウスの脾細胞を採取し、72時間培養すると、上清中にはコントロールに比較して有意に高いインターフェロン-ガンマの放出が認められた。また、CYP2Jペプチド接種マウス脾細胞をin vitroにおいてCYP2J peptideで再刺激すると、さらに高いインターフェロン-ガンマの産生が認められたことから、CYP2Jの276-290アミノ酸部位がI-Akに依存した抗原ペプチド部位であることが強く示唆された。しかし、マウスに対するペプチド投与回数が6回を超えると過剰抗原刺激となり、マウス脾細胞のインターフェロン-ガンマの産生は低下することも判明し、留意すべき点と考えられた。
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