2007 Fiscal Year Annual Research Report
対人関係療育プログラムRDIの日本への導入とその効果評価研究のための基礎研究
Project/Area Number |
18659181
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森 俊夫 The University of Tokyo, 大学院・医学系研究科, 助教 (80210128)
|
Keywords | 広範性発達障害 / 自閉症スペクトラム障害 / 療育プログラム / RDI / 対人関係発達 / アセスメント |
Research Abstract |
自閉性障害やアスペルガー障害を中心とする広範性発達障害(PDD;自閉性スペクトラム障害とも呼ばれる)は、現在わが国において、特別支援教育とのからみもあり、きわめて高い注目を浴びている。これまでのPDD療育プログラムは、PDDから派生する様々な二次的障害(言語発達障害、行動障害、感情障害など)への対応や、環境調整が主眼となっていたが、2000年頃から、PDDの中核的障害ともいえる「対人的相互作用の質的障害」を直接の療育ターゲットとするものが現れ始めた。そのひとつがRDI(Relationship Development Intervention)である。本研究の目的は、新しいPDD療育プログラムの方法論を日本に導入することと、その効果評価を行うための基礎研究として、PDDをもつ人々の対人関係の発達度合いを定量的に測定できるアセスメント・ツールを開発することである。その目的に即し、平成19年度において、平成18年度に引き続き、RDIを開発しているThe Connevtions Centerに研究協力者を派遣し、情報収集に努め、ほぼその情報収集作業は完了した。また、今までのすべてのPDD療育プログラムのreviewを行った(学術雑誌に発表)。そこで集められた情報をもとに、わが国の文化に即した対人関係発達プログラムを随時開発し、学校および家庭における、いくつかのケースで試行的実践を行った また、対人関係発達アセスメント・ツールに関しては、アイテム・プール作業が行われ、既存の発達尺度の中から、対人関係の発達に関連するものが抽出され、そこに独自の項目案が追加された。アイテム・プール作業は、平成19年度内に完了し、平成20年度の研究活動(アセスメント・ツール作成)につなげられている。
|
Research Products
(1 results)