2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18659186
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
早田 邦康 Jichi Medical University, 医学部, 准教授 (00221341)
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Keywords | ポリアミン / スペルミン / スペルミジン / 生活習慣病 |
Research Abstract |
この研究の目的は、食物中のポリアミン濃度がヒトを含めた哺乳類の寿命や疾患の発症に及ぼす影響を検討することである。平成18年度中には、マウスの餌のポリアミン濃度を高くすると24週間程度で血中ポリアミン濃度が上昇する事を見いだした。平成19年度は、マウスにポリアミン濃度の異なる3種類の餌を投与し続けたところ、高ポリアミン餌群のマウスの生後50週から生後80週程度までの期間における生存率が、他の2群と比較して有為に上昇した。しかし、マウスの体重と食餌摂取量を比較したところ、3群間において体重の変化に差を認めず、食餌摂取量にも差を認めなかった。また、マウスの臓器の組織学的検討をおこなったところ、高ポリアミン餌群のマウスの腎臓の糸球体硬化の進行が抑制され、老化の指標となるSMP-30が温存されていた。大豆などの豆類、チーズなどの発酵食品、食物繊維などの生活習慣病予防に寄与していると考えられている食品群に共通するポリアミンは、動物実験においてマウスの体重に影響を及ぼす事なく、健康状態を維持し、寿命を延長する事を証明した。この知見は本研究の申請者が最初に見いだしたものであり、特許を申請した。
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Research Products
(3 results)