2006 Fiscal Year Annual Research Report
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18659190
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
高橋 謙 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (90226829)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寶珠山 務 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 助教授 (20258627)
伊藤 正人 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 非常勤講師 (40425319)
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Keywords | 石綿 / アスベスト / ばく露 / 問診 / 支援ソフトウェア / ばく露指標 |
Research Abstract |
わが国における石綿ばく露の実態を明らかにする目的で、二つの異なる手法により研究を実施している。一つは個人レベルで過去から現在に至る正確な石綿ばく露評価を行うための手法を開発すること、もう一つは国などのマクロレベルで石綿ばく露の代替指標を開発することである。後者については、国民1人当たり石綿使用量という指標を数十年後の石綿疾患のリスクと組み合わせ、国際比較疫学研究に適用した(雑誌論文1,2)。 前者については、様々な程度・形態の石綿ばく露が想定される個人について、長期的な医学的追跡を行う上で必須の技術と位置づけ、医学的問診場面において活用できる石綿ばく露評価システムを開発する。 本年度、1)石綿ばく露問診支援システムの必要性に関するニーズ調査を郵送質問票により実施、2)同システムのコンセプトと基本仕様の設計を行った。 1.石綿外来・同健診の実施施設に質問票を郵送、137施設(49.1%)より回答を得た。石綿ばく露評価について苦慮するかの質問では約30%が苦慮すると回答した。支援システムが開発された場合、 「診療に役立つ」、「関心あり」、「内容次第では使いたい」との回答が50%,65%,70%を占めた。 2.システム達成目的を「医療現場において石綿ばく露が疑われる受診者に対する医学的問診場面を想定し、医師等の医療従事者が、受診者から得られる職歴情報を基に石綿ばく露歴の評価・診断を支援するためのソフトウェア」と定めた。データベース(DB)概念として、 I.問診情報(個人属性情報・職歴/石綿等に関する問診情報・問診履歴・リスクスコア計算)とII.辞書情報(用語コードに対応する用語名・説明文・出典情報・関連用語およびリスクスコア情報)を構成品とする基本仕様を設計した。リスク評価法として、作業別リスク分類表を作成し、時代・従事期間を考慮したマトリックス表に基づき、1〜4のリスクレベルに分類するロジックを設計した。
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Research Products
(2 results)