2008 Fiscal Year Annual Research Report
再生心筋細胞からなる人工ケント束をもちいた、完全房室ブロックの新たな治療法の研究
Project/Area Number |
18659234
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
佐藤 俊明 Keio University, 医学部, 講師 (10265796)
|
Keywords | 間葉系幹細胞 / 心筋再生 / 細胞移植 / 細胞生着 / 房室ブロック / バイオペースメーカー |
Research Abstract |
自己幹細胞による再生心筋細胞を利用した、バイオペースメーカー作成のための基礎的研究を行った。In vitroにおいて易心筋誘導能力を有するヒト間葉系幹細胞株を用いて細胞シートを作製し、Nude Rat心臓表面に移植し、Nude Ratの心臓表面の上でほぼ100%の間葉系幹細胞が、免疫組織学的解析にてsarcomeric actinおよびcardiac troponin-1の陽性で明瞭な横紋構造を有する再生心筋細胞になっている事を突き止めた。またNude Ratにおいて吸入麻酔下、人工呼吸管理下に開胸し、心電図を記録しながら心房中隔房室結節領域に無水エタノールを注入することにより房室ブロックモデル作製を行った。手術後3,7,14日で吸入麻酔下にて体表面心電図にて房室ブロックを確認、小動物用心臓超音波検査を用いて、左室壁厚、左室収縮期直径、拡張期直径、僧房弁流入速度、BNP採血を行い、左室リモデリングおよび、心不全の客観的評価を行った。さらにこの房室ブロック作製Nude Ratに周産期ラット培養心筋細胞による細胞シートを移植し、いったん途絶した房室間での伝導が再開通する事を観察した。ヌードラット完全房室ブロソクモデルへ心筋細胞シートを移植する研究によって心房と心室の間で電気的な結合が実現可能であることを確認した。また、バイオペースメーカーとして重要と考えられる、体温および血液内の各種ホルモン(カテコラミン、アセチルコリン)による、ペースメーカーリズムの変化をin vitroおよびin vivoにて検討した。
|
Research Products
(10 results)