2006 Fiscal Year Annual Research Report
肺癌および随伴肺疾患における糖転移酵素の発現異常に関する研究
Project/Area Number |
18659235
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
秋田 弘俊 北海道大学, 大学院医学研究科, 教授 (70222528)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三善 英知 大阪大学, 大学院医学研究科, 助教授 (20322183)
木下 一郎 北海道大学, 大学院医学研究科, 講師 (40343008)
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Keywords | 非小細胞肺癌 / 糖転移酵素 / α1,6-フコース転移酵素 |
Research Abstract |
本研究では、糖転移酵素α1,6-フコース転移酵素に着目して、非小細胞肺癌における発現異常(発現の低下・喪失)を免疫組織化学法で解析し、非小細胞肺癌におけるα1,6-フコース転移酵素の発現異常の臨床的・生物学的意義を明らかにすることを目的としている。 本年度は、臨床的・臨床病理学的情報ならびに各種分子マーカー発現異常に関する情報が揃った非小細胞肺癌手術摘出腫瘍220腫瘍について、ホルマリン固定パラフィン包埋病理組織ブロックから研究用の検体として薄切標本を作製して、未染検体およびヘマトキシリン・エオジン染色検体を得た。 また、α1,6-フコース転移酵素の発現について特異抗体を用いて免疫組織化学法(ストレプトアビジン・ビオチン法)で解析するため、新しいロットの抗α1,6-フコース転移酵素抗体(マウスモノクロナル抗体)を入手した。この抗体を免疫組織化学染色に用いる際の至適な希釈倍率を陽性コントロール検体を用いて免疫染色して決定した。オートクレーブによる抗原賦活法を併用した免疫組織化学染色で、抗体の希釈倍率200倍から3200倍の範囲で検討し、陽性コントロール細胞である気管支上皮細胞および気管支腺細胞における染色を顕微鏡で観察の結果、1600倍が免疫組織化学染色の際の至適な希釈倍率であることが明らかになった。 以上を踏まえて、非小細胞肺癌手術摘出腫瘍の未染検体を材料として、また、1600倍希釈の抗α1,6-フコース転移酵素抗体(マウスモノクロナル抗体)を1次抗体として用いて免疫組織化学法(ストレプトアビジン・ビオチン法)で染色し、α1,6-フコース転移酵素の発現を解析している。
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