2006 Fiscal Year Annual Research Report
ステロイドホルモン誘導性non-codingRNAの生理機能と発現調節機構の解明
Project/Area Number |
18659274
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高柳 涼一 九州大学, 大学院医学研究院, 教授 (30154917)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大中 佳三 九州大学, 大学院医学研究院, 講師 (30325518)
河手 久弥 九州大学, 大学院医学研究院, 助手 (20336027)
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Keywords | グルココルチコイド / 受容体 / ステロイド / non-coding RNA / 遺伝子発現調節 / プロモーター / エストロゲン / アンドロゲン |
Research Abstract |
DNAから転写されるRNAは蛋白をコードするmRNAばかりでなく蛋白をコードしないゲノム領域からも転写される(転写産物はnon-codingRNAと呼ばれる)。ステロイドホルモンによる転写調節において未知のnon-coding RNAがホルモン調節系に関与している可能性がある。このような最近のRNA worldに関する新知見を背景に本研究は(1)ステロイドホルモン応答性のnon-coding RNAをcloningする、(2)そのpromoterのホルモン応答性を解析する、(3)機能を解析する、(4)機能が推定されたnon-coding RNAを選別し、その遺伝子のノックアウトマウスの作成に着手する、ことを目的として、本年度はステロイドホルモン応答性のnon-coding RNAの候補cloneを得ることができた。 non-coding RNAのcloningを従来のsubtraction hybridization cloning法により行った。乳腺由来細胞(MCF7)と前立腺由来細胞(LNCaP)をグルココルチコイド、エストラジオールまたはジヒドロテストステロン(10^<-7>M)で処理し、そのtotal RNA由来のcDNA群からステロイドホルモン処理をしていないtotal RNA由来のcDNA群をPCR Selectを用いて8〜20倍のレベルで除き、pUC系vector/高効率E.coliでcloningした。得られた全cloneの部分sequencingを行い、マウスゲノムデータベースを参考対象として、蛋白をcodeするものを除いた。これには、既に完了しているgene chipで検討したステロイドホルモンに応答する蛋白質code遺伝子群の塩基配列を対照とすることで迅速化を計った。残ったNon-coding RNAの塩基配列から定量RT-PCR装置により、発現レベルで5倍以上のステロイドホルモン応答性を示すcloneについてfull-length cDNAをcloningした。これらのcloneの機能及びpromoter領域のcloning、転写調節機構の解析を進めている。
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