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2006 Fiscal Year Annual Research Report

血管内皮細胞を炎症性障害から保護する人工ペプチドの開発とその標的分子の探索

Research Project

Project/Area Number 18659280
Research InstitutionMie University

Principal Investigator

鈴木 宏治  三重大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70077808)

Keywords血管内皮障害 / 炎症性障害 / 血管内皮 / ファージディスプレイ法 / 人工ペプチド / 抗炎症性作用 / 抗凝固作用 / NFκB
Research Abstract

近年、心筋梗塞や脳梗塞、静脈血栓症などの血管障害性疾患が急増しており、その原因の解明と有効な診断・治療法の開発が切望されている。血管障害性疾患は、慢性的な炎症性内皮障害を基盤とするため、疾患の発症阻止には生活習慣の改善と共に、血管内皮を如何にして炎症性障害から保護し、また、一旦生じた炎症性内皮障害を如何に再生させるかが重要な鍵となる。
本研究では、我々が開発した改良型ファージディスプレイ法を用いて作製したペプチドライブラリーから、炎症により惹起される転写因子NFκBの活性化を阻止して、内皮細胞を保護する人工ペプチドのスクリーニング行う。次いで、そのペプチドの標的分子を内皮細胞膜上に同定し、その機能や分子細胞機構を明らかにする計画である。以下に、これまでの研究成果に基づき、中間報告を記載する。
設計・構築手法に独自の工夫を取り入れたファージディスプレイ法を用いて200万種のペプチドからなるファージライブラリーの作製に成功した。このペプチドライブラリーから、ヒト臍帯静脈血管内皮細胞(HUVECs)への親和性に着目してペプチドのスクリーニングを行い、複数のHUVECs親和性ペプチドを得た。次に、これらペプチドの抗炎症性作用を評価するために、活性化NFκB結合部位を転写調節領域に持つルシフェラーゼ遺伝子発現ベクターを導入した内皮細胞を作製し、TNFαやLPSなどの炎症性刺激によってルシフェラーゼの生成が増加する系を構築した。現在、この系を用いて抗炎症性ペプチドのスクリーニングを進めている。
なお、本研究と関連する研究で、ペプチドの一つが血管内皮細胞間接着分子(コネキシン32)に結合することを明らかにしており、現在、その病態生理的意義に関する論文を作成中である。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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