2006 Fiscal Year Annual Research Report
造血細胞における細胞老化克服遺伝子の単離と機能解析
Project/Area Number |
18659281
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松村 到 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (00294083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金倉 譲 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20177489)
水木 満佐央 大阪大学, 医学部附属病院, 助教授 (80283761)
織谷 健司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70324762)
柴山 浩彦 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60346202)
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Keywords | 細胞老化 / Ras / PML / Gene-Trap法 |
Research Abstract |
従来は新規機能遺伝子をクローニングする際には解析対象の細胞からcDNAの発現ライブラリーを作成し、標的とする細胞に導入する発現クローニング法が用いられてきた。cDNAライブラリーの作成は煩雑であるのみでなく、解析を行う細胞がごく少数しか単離できない場合には、質の高いcDNAライブラリーの作成が極めて困難であった。これらの問題点を克服するために、本研究では、cDNAライブラリーを導入する代わりに、テトラサイクリン除去(Tet-off)により遺伝子発現を誘導するプロモーターとERM Tagのついたキメラ蛋白として遺伝子発現を起こさせるためのスプライスドナー(SD)の発現カセットが組み込まれたERMレトロベクターを用いて内因性の遺伝子の発現をランダムに誘導することのできる新規Gene-Trap法を用いている。活性型Rasは癌遺伝子であるが、マウスの造血幹/前駆細胞(Lin^-Sca-1^+)細胞や胎児線維芽細胞に活性型Rasを導入するとアポトーシスや早期細胞老化(premature senescene)が誘導される。また、活性型Rasを発現するレトロウイルスと上述のGene-Trapベクターをこれらの細胞に感染させ、IL-3などのサイトカイン存在下あるいは非存在下で培養を続け、Rasと協調して白血病化、癌化を引き起こす遺伝子や不死化を誘導する遺伝子の単離を試みた。
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