2006 Fiscal Year Annual Research Report
組織因子による血管・リンパ管形成作用のオタマジャクシを用いた解析
Project/Area Number |
18659282
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
武谷 浩之 鳥取大学, 医学部, 助教授 (60222105)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉留 賢 鳥取大学, 医学部, 助手 (30325790)
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Keywords | 血栓止血 / 血液凝固 / 組織因子 / 血管 / リンパ管 / アフリカツメガエル / PAR / オタマジャクシ |
Research Abstract |
マウスでは不可能であった血管・リンパ管形成における組織因子(tissue factor ; TF)および下流の凝固プロテアーゼ機能の詳細な解析について,アフリカツメガエル(以下Xenopus)のオタマジャクシを用いた新しいモデルで明らかにする.本年度は以下の研究実績を得た. 1.XenopusのTF(xTF)の遺伝子をpcDNA3.1にクローニングし,CHO細胞で強制発現させた.発現TFはウシ血漿を凝固させないが,Xenopus血漿を凝固させた.また,ヒトTFに対する抗体はxTFに交差反応しなかったので,xTF遺伝子を大腸菌用発現ベクターにサブクローニングし,xTF蛋白質の大量調製を行った.現在,xTF蛋白質で家免を免疫し,抗体を作製中である.今後,TF機能に密接に関連する下流の凝固プロテアーゼの受容体であるPARファミリー受容体をクローニングし,哺乳類細胞で強制発現させ,生化学的・分子細胞生物学的な解析を行う予定である. 2.ステージ46のオタマジャクシにローダミンまたはFITCで蛍光ラベルしたデキストランをマイクロインジェクションし,血管・リンパ管造影を行い,血管およびリンパ管の形成過程を明らかにした.Xenopusの血管およびリンパ管の内皮細胞に特異的なマーカMsr(mesenchyme-associated serpentine receptor : G蛋白共役型受容体),Prox1(prospero-related homeobox 1:転写因子)およびTF遺伝子の発現動態をin situ hybridization法で検討中である.また,上記で作製した抗体を用いた免疫組織染色を行う予定である. 3.TFに対するモルフォリノ修飾アンチセンスオリゴを作製し,TFノックダウン・オタマジャクシ作製法を確立した.現在,血管・リンパ管形成に与えるノックダウンの影響を解析中である.
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Research Products
(3 results)