2006 Fiscal Year Annual Research Report
滑膜線維芽細胞の蛋白シトルリン化を誘導する刺激伝達経路の解明
Project/Area Number |
18659294
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
藤川 敬太 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (90404285)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 純 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (90325639)
折口 智樹 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 准教授 (90295105)
玉井 慎美 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 客員研究員 (60380862)
|
Keywords | 蛋白シトルリン化 / 関節リウマチ / 滑膜線維芽細胞 / CaMKII / PADI |
Research Abstract |
1.滑膜線維芽細胞の蛋白シトルリン化を誘導する細胞刺激:滑膜線維芽細胞の蛋白シトルリン化を誘導する酵素(pep tidylar ginine deiminases: PADIs)発現および活性の検討 2.滑膜線維芽細胞の蛋白シトルリン化を誘導する、刺激依存性kinase cascadeの同定-I 3.滑膜線維芽細胞の蛋白シトルリン化は、CaMKIIアイソフオーム特異的に誘導されうるか? 4.滑膜線維芽細胞の蛋白シトルリン化を誘導する、刺激依存性kinase cascadの同定-II: RNAiとdominant negative遺伝子導入を用いた、データの検証 の研究課題のうち、まず課題1の、滑膜線描芽細胞でRT-PCR法を用いてPAD4のmRNAを検索し、ウエスタンブロット法を用いて蛋白発現レベルを検討した。滑膜線描芽細胞では、PAD4のmRNAは検出できなかった。蛋白レベルではPAD4が発現していたが、シトルリン化蛋白の発現は捕らえることはできなかった。炎症性サイトカインやCaMKIIインヒビターで刺激したがその発現に変化は認められなかった。そこで、顆粒球由来の白血病細胞であるHL-60細胞株を用いてPAD4の発現とシトルリン化蛋白の発現を検討した。HL-60細胞株でRT-PCR法を用いてPAD4のmRNAを検索し、ウエスタンプロット法を用いて蛋白発現レベルを検討した。HL-60細胞株では、PAD4のmRNAが発現していた。また、PAD4蛋白の発現およびシトルリン化蛋白の発現が検出された。また、TNF-αを始めとした炎症性サイトカインの刺激によってPAD4発現および蛋白シトルリン化が亢進していることを示唆する結果がでている。そこで、今後はHL-60細胞株での蛋白シトルリン化を誘導する細胞刺激経路を同定するとともに、蛋白シトルリン化検出の感度を高め(ウエスタンブロットや酵素活性測定法の改良)、滑膜線維芽細胞での上記2〜4の検討をする予定である。
|