2007 Fiscal Year Annual Research Report
概日リズムの生後発達を探る〜テレメトリーシステムを用いた長期観察
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18659311
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
福井 義浩 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (50144168)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂田 ひろみ 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (50294666)
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Keywords | 脳発達 / 概日リズム / 深部体温 |
Research Abstract |
妊娠10〜21日のSDラットに2.5〜5%(w/v)のエタノールを含む液体飼料を与えた(Et群)。対照(Pf)群にはエタノールを等カロリーのショ糖に置き換えた飼料を与えた。出産後、仔は無処置の母獣(母獣1匹あたり6匹)に育てさせた。生後12〜14日齢でそのうちの1匹(♂)に深部体温測定用送信機を留置し、里親と同腹仔のいるホームケージに戻した。ケージを受信ボードの上に設置し、12時間/12時間の明暗周期下で、深部体温を5分毎に測定した。仔は3週齢で離乳し、送信機を留置した仔のみを個別ケージに移し、引き続き7週齢になるまで同様に深部体温を測定した。 哺乳期間(離乳前)は両群とも暗期から明期への移行期に一過性の体温低下が認められたが、このとき、Et群ではPf群よりも低体温を示した。Pf群では離乳が近づくにつれ、体温低下の度合いが小さくなったのに対し、Et群では離乳前日の20日齢でも著しい体温低下を示した。離乳直後は両群とも体温変化の振幅が小さくなり、一過性の体温低下も認められなくなった。また、離乳直後は明期/暗期の体温差は不明瞭であったが、離乳の約2日後から明期から暗期への移行期に体温低下が認められるようになり、そこから次第に体温が上昇していくパターンを示した。その後、明期に低体温相が継続するようになり、さらに明期から暗期への移行期には急激な体温上昇が起こるようになり、暗期の高体温相が明瞭になった。平均体温、最高体温、および最低体温は両群で同様の推移を示し、群間の有意差は認められなかった。また、両群とも離乳後、主に暗期の平均体温が上昇することにより明期と暗期の体温平均値の差が除々に明瞭になった。両群とも、明期と暗期の間の平均体温の推移に有意な差が認められた。明期と暗期の間に有意差が生じたのは、両群共に生後23日齢からであった。
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Research Products
(1 results)