2006 Fiscal Year Annual Research Report
分子標的薬と放射線の併用効果と副作用:マウス肺癌モデルを用いたメカニズムの解明
Project/Area Number |
18659347
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
澁谷 景子 京都大学, 医学研究科, 助手 (50335262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 科江 京都大学, 医学研究科, 助教授 (40314182)
原田 浩 京都大学, 医学研究科, 科学技術振興常勤形態 (80362531)
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Keywords | 肺癌 / 放射線治療 / 分子標的治療 / 同所性移植モデル / イメージング |
Research Abstract |
(1)肺癌同所性移植モデルにおけるイメージング マウスへの同所性肺移植株として確立した、ヒトの肺腺癌細胞(H441)にルシフェラーゼ遺伝子を発現するベクターを導入し、マウスの体内における腫瘍増殖の過程をIVIS Imaging Systemを用いて経時的に観察できることを確認した。 (2)腫瘍内低酸素は放射線による治療効果を下げる最大の要因として知られている。低酸素環境下にて誘導されるHIF-1(Hypoxia Inducible Factor-1)の活性が、腫瘍の増殖や治療に伴いどのような経時的変化を示すかを知ることができれば、有効な放射線治療の線量分割法や併用療法のタイミングを探ることが可能となる。我々は、HIF-1のリポーター遺伝子5HREp-ODD-lucを作成し、上記細胞株への導入に成功した。この細胞株をマウスの皮下組織に移植し、IVIS Imaging Systemを用いて放射線照射後のHIF-1活性の経時的な測定をおこなった。これにより、活性は一旦低下後、再度増強し2峰性の変動を示すことが分り、放射線治療後の組織内再酸素化現象との関連性につき、現在、組織学的な検討を行っている。また、血管新生阻害作用をもつ分子標的薬Bevacizumab(Avastin)の投与により、同腫瘍系において明らかな増殖遅延が得られることを確認した。次に、これらの腫瘍内HIF-1活性を経時的に観察したところ、Bevacizumabの投与においても同様に2峰性の変動が観察された。現在、当薬剤と放射線との併用における経時的変化についてもHIF-1活性と免疫組織学的所見の両面から検討を行っている。
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[Journal Article] Endostatin improves radioresponse and blocks tumor revascularization afer radiation therapy for A431 xenografts in mice.2007
Author(s)
Itasaka S, Komaki R, Herbst RS, Shibuya K, Shintani T, Hunter NR, Onn A, Bucana CD, Milas L, Ang KK, O' Reilly MS
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Journal Title
Int J Radiat Oncol Biol Phys. 67
Pages: 870-878
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