2007 Fiscal Year Annual Research Report
加速器を用いたホウ素中性子捕捉療法のためのリチウムターゲット冷却システムの開発
Project/Area Number |
18659349
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
星 正治 Hiroshima University, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (50099090)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 暁 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 准教授 (90243609)
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Keywords | 中性子捕捉療法 / 加速器 / リチウムターゲット / 冷却システム / 除熱 |
Research Abstract |
線質・線量面から見た加速器BNCTの成立性を確認した条件である、エネルギー1.9〜2.5MeV、電流10〜20mAの陽子ビームをLiターゲットに入射する場合を想定して、Liターゲット冷却方法の検討を継続して行った。有用性を確認した陽子ビーム条件のうち、たとえば1.9MeV、19mA、直径18cmではLiターゲット発熱は約139W/cm^2となるが、これは事前計算により冷却可能性が期待できる範囲である。 発熱密度が大きい条件を模擬するために陽子ビーム(50〜100μA)を直径1〜2cmにしぼって、平成18年度に行ったターゲット冷却試験を継続することを想定して、陽子ビームスリットとLiターゲットの準備を行った。Liターゲットの製作方法については、真空蒸着法と圧延圧着法の性能面での違いを比較検討する意図で、4枚のターゲットの製作を行った。1枚は、Liを100μmの厚さとなるよう圧延圧着したターゲット板であり、事前のテストによりLi厚97〜99μmの範囲で均一性を保つことが確認している。製作した残り3枚はLiを装着していない裸の銅板である。裸の銅板の内1枚は照射試験前にLiを100μmの厚さで真空蒸着するためのものであり、1枚はバックグランドの温度計測用、1枚は予備である。 これらの結果を踏まえ、最終年度となる平成20年度はターゲット冷却試験・計算を用いてLiターゲット除熱の検討を更に進めたい。
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