2006 Fiscal Year Annual Research Report
鉄分子によるPET/MRI遺伝子発現イメージング法の開発
Project/Area Number |
18659357
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Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
長谷川 純崇 独立行政法人放射線医学総合研究所, 分子イメージング研究センター, 研究員 (60415437)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池平 博夫 独立行政法人放射線医学総合研究所, 分子イメージング研究センター, サブグループリーダー (50150313)
小畠 隆行 独立行政法人放射線医学総合研究所, 分子イメージング研究センター, チームリーダー (00285107)
山谷 泰賀 独立行政法人放射線医学総合研究所, 分子イメージング研究センター, 研究員 (40392245)
菊池 達矢 独立行政法人放射線医学総合研究所, 分子イメージング研究センター, 研究員 (90392224)
吉川 京燦 独立行政法人放射線医学総合研究所, 重粒子医科学センター, 室長 (00204793)
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Keywords | 分子イメージング / 遺伝子発現 / 鉄 / フェリチン |
Research Abstract |
本課題は細胞内鉄貯蔵タンパク質であるフェリチン重鎖(FHC)遺伝子をレポーター遺伝子として用いて遺伝子発現を生体内で可視化することを目的とする。FHCレポーター遺伝子が発現することにより細胞内への鉄取り込みが促進され、その生化学的反応をMRIとPETで可視化する試みである。将来的には、遺伝子治療のモニター遺伝子として臨床応用が期待される。まず、イメージングするためのモデルとして、FHC安定発現ヒト肺がん細胞株を樹立した。この細胞をMRIで解析したところ、コントロール細胞と比べてT2およびT2starが延長した。同様の結果はヌードマウスの移植皮下腫瘍でも認められた。この結果は、鉄取り込み促進でT2短縮が引き起こされるという研究報告と相反しており、FHCの恒常的安定発現と一過性発現が引き起こす細胞内鉄代謝の差異によるものと考えられた。次に、FHCレポーターの細胞内一過性発現を行った。この目的のため、哺乳類細胞で強力に遺伝子発現を誘導するCAGプロモーターの下流にFHC遺伝子とその発現を光イメージングでモニター出来るよう赤色蛍光DsRed遺伝子を組み込んだ発現ベクターを作製した。ヒト293T細胞に遺伝子導入しFHCの一過性発現とそれに伴う赤色蛍光を確認した。このFHC一過性発現ヒト細胞をMRIで解析したところ、予想通りコントロール細胞と比較しT2の短縮が認められた。上記実験と並行して、マウス移植皮下腫瘍にエレクトロポレーション法で直接遺伝子を導入する方法も確立しつつあり、今後、FHC遺伝子をマウス皮下腫瘍に導入しMRIおよびポジトロン鉄を使ったPETでの遺伝子発現をイメージングしていく予定である。
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