2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18659394
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
中島 祥介 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (00142381)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
症 雅之 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (50364063)
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Keywords | 膵癌 / 幹細胞 / 免疫染色 |
Research Abstract |
平成18年度は,研究計画に従って,研究を遂行し,以下の結果を得た. 当科で切除し得た通常型膵癌および膵管内腫瘍の膵腫瘍切除標本を用いて,癌幹細胞に関連すると思われる各種マーカーについて,Envision Systemによる免疫組織染色を試みた. (1)CD133については,当初予想された通り,腫瘍内におけるpopulationが小さいためか,免疫染色では,明らかな発現を確認することができなかった. (2)PSCA(prostate stem cell antigen)については,膵管内腫瘍においてほぼ全例について陽性を示し,臨床病理学的因子とも明らかな差はみられなかった.PCRによるmRNAレベルでの検討でも同様の結果で,明らかな差はみられず,PSCAが比較的悪性度の低い膵腫瘍として知られる膵管内腫瘍において,何らかの意義を持つ事が示唆されたが,詳細は未だ不明である.通常型膵癌については,染色条件を変更しつつ,現在解析を進行中である. (3)最近新たに報告されたCD44(+)CD24(+)ESA(+)phenotype(Cancer Res. 2007;67(3):1030-7)等についても,再現等の解析を行い,当初計画していた機能解析と新しい治療法の開発の可能性を探る予定である.
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