2006 Fiscal Year Annual Research Report
赤外光胸腔鏡による微小肺癌の空間的・質的診断の臨床研究
Project/Area Number |
18659406
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
横見瀬 裕保 香川大学, 医学部, 教授 (80231728)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 恭通 香川大学, 医学部附属病院, 講師 (50314927)
後藤 正司 香川大学, 医学部附属病院, 助手 (40398029)
井貝 仁 香川大学, 医学部附属病院, 医員 (90419507)
張 性洙 香川大学, 医学部附属病院, 助手 (00419508)
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Keywords | 赤外光内視鏡 / 肺癌 / 診断 / 手術支援 / 腫瘍血管 / 組織血流 / インドシアノグリーン / 臨床実験 |
Research Abstract |
インドシアノグリーン(ICG)静脈注射併用赤外光胸腔鏡は組織血流の多寡に応じ病変部を濃青色から白色に画面表示する(Gotoh M et al.Development of a canine model of pulmonary emphysema and imaging of the emphysematous lung with infrared thoracoscopy.J Thorac Cardiovasc Surg.2003;126:1916-21)。腫瘍や炎症性病変を病変内部の血管増生の多寡すなわち組織血流量として検出できれば胸腔鏡下肺部分切除の際の位置的・空間的診断ができる。さらに腫瘍と非腫瘍病変の質的診断ができる可能性もある。我々はこれまでにエラスターゼ惹起イヌ肺気腫モデルでの基礎実験を元にICG常用量を越える使用に対する副作用を含む厳密なインフォームドコンセントを得た10例の自然気胸臨床症例に対しICG静注併用胸腔鏡下ブラ切除術を行い通常光で検出の難しいReid III型様の表面が平滑な気腫性病変が同定できることを示した。 本研究では、予備基礎実験でICG過量投与をイヌで行いその安全性に上限の無いことを確認した後、常用量の8倍、安全最大使用量とされる5mg/kgを越えない3.5mg/kgをBolus injectionし1例の肺癌疑い臨床症例で病変部を赤外光胸腔鏡で確認した。胸膜陥入所見を伴う本病変部は通常光でも位置確認は容易であったが赤外光胸腔鏡では胸膜下の病変部には周囲正常肺組織に比し長時間ICGが停留しより長時間青色胸膜変化として同定することができた。組織学的検査でも本癌病変には周囲正常肺動静脈より太い腫瘍血管が増生しておりICGの停留とこれに伴う青色描画の延長を裏付ける結果となった。
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Research Products
(1 results)