2006 Fiscal Year Annual Research Report
脳虚血後の神経細胞保護のためのリポソーム形質導入療法の開発
Project/Area Number |
18659412
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
冨永 悌二 東北大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00217548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤村 幹 東北大学, 大学院医学系研究科, 助手 (00361098)
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Keywords | 脳虚血 / 再灌流障害 / 細胞生存シグナル / アポトーシス / 形質導入 / 血液脳関門 |
Research Abstract |
「研究の目的」 本研究では新たな脳虚血治療の開発に主眼をおき、生体細胞における細胞生存因子の形質導入療法の有効性を明らかにすることを目的とする。臨床上の脳虚血に近いげっ歯類の一過性脳虚血モデルを用い細胞内でのIAP family Bcl-2 family蛋白などの制帽生存因子の導入による細胞保護効果を検証する。本年度は脳虚血における本来の細胞生存シグナルの解明を行った。さらにもやもや病患者に対する血行再建術後の経時的MRI撮影を行い再灌流障害の有無について検討した。最後に、将来的に導入効率を制御する目的で血液脳関門関連蛋白について脳血管障害患者における発現について検討した。 「本年度の研究実施状況」 (1)脳虚血実験モデルの作成 Suture modelにより一過性中大脳動脈閉塞を行った。吸入麻酔下にナイロン糸を頚動脈から挿入し中大脳動脈閉塞後抜去し再現性高く脳梗塞が得られた。 (2)Western Blot法と免役組織染色法による分析 一過性中大脳動脈閉塞後の細胞死生存因子IAP family蛋白の発現動態を検討した。最も反応性が高いことが知られているXIAPは脳虚血8時間後に増加し、同反応経路の脳虚血病態への関与が示唆された。 (3)もやもや病血行再建術連続32側について術後急性期より経時的MRIを行った。過灌流による一過性脱落症状は見られたものの脳実質に遅発性神経細胞死を認めたものは無かった。 (3)脳血管障害患者における血液脳関門関連蛋白発現についての検討 脳海綿状血管腫7例と正常脳(脳腫瘍患者由来)の手術標本を用いて血液脳関門への関連が知られている細胞外マトリクス蛋白(Matrix metalloproteinase (MMP)-2,-9)について免疫組織学的に検討を行った。正常脳組織ではMMP-2,-9の発現はごくわずかであったが出血を伴う海綿状血管腫においては顕著な発現を認めた。
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Research Products
(3 results)