2007 Fiscal Year Annual Research Report
膜蛋白のプロテオーム解析による神経膠芽腫浸潤関連分子の同定と機能解析
Project/Area Number |
18659416
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
濱田 潤一郎 Kanazawa University, 医学系研究科, 教授 (40253752)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 康彦 金沢大学, 医学部附属病院, 講師 (50324124)
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Keywords | 脳神経疾患 / マイクロアレイ / プロテオーム |
Research Abstract |
1,神経膠芽腫細胞初代培養細胞と神経膠芽腫細胞株から高浸潤細胞と低浸潤細胞の分離抽出 神経膠芽腫10例の手術材料から初代培養細胞を確立した。当教室で確立されているin vitro細胞遊走assayを用いて,上記の初代培養細胞と世界的に広く使用されている7種類の神経膠芽腫細胞株(U87,U251、T98G,SNB19,U118、SF767,G112)からそれぞれ高遊走細胞と非遊走細胞を収集した。 2.細胞膜蛋白の分離とプロテオミクス解析による浸潤細胞特異的膜蛋白の同定 過去の報告(Nunomura K, et. al.,Mol Cell Proteomics 2005)に倣い,細胞膜蛋白の抽出を行う。すなわち,上記で回収した細胞の細胞膜を細胞膜不透過性型ピチオンでラベリングし,細胞を溶解,アビジンカラムを用いて細胞膜のみ分離抽出した。得られた細胞膜蛋白はmass fingerprintingとMALDI(Matrix-assisted laser desorption/ionization,マトリックス支援レーザ脱離イオン化)-TOF(Time-of-flight/飛行時間型)analysisにより網羅的なアミノ酸解析から蛋白プロファイルを作成した。高遊走細胞と非遊走細胞で発現に差がある膜蛋白の同定中し,浸潤細胞で機能している候補膜蛋白を特定した。神経膠芽腫初代培養細胞と神経膠芽腫細胞株で共通し,新規性の高い10個の候補分子を優先分子とした。また,非遊走細胞と比較し,高遊走細胞で高い発現を示す膜蛋白と低い発現を示す膜蛋白を同定し,過去の論文報告と詳細に検討し,以後の実験への優先分子を決定中である。
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