2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18659444
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
内田 淳正 三重大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40176681)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松峯 昭彦 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (00335118)
明田 浩司 三重大学, 医学部附属病院, 助手 (20422826)
|
Keywords | 骨肉腫 / 肺転移 / NF-κBデコイ / 3次元培養 / 動物モデル / 高肺転移株 |
Research Abstract |
われわれはNF-κBデコイを悪性骨軟部腫瘍に局所投与することにより、効果的に肺転移を抑制出来る可能性を考え、in vivoおよびin vitroの実験を行った。 in vivo実験 マウス骨肉腫モデルにNF-κBデコイを腫瘍内注入し、その腫瘍内分布および抗腫瘍効果を検討するため、マウス骨肉腫高肺転移株(LM8)をC3Hマウスに皮下移植したモデル(n=34)に腫瘍生着後、FITC標識デコイ(10μg)を腫瘍内注入し、経時的にデコイの局在を調べた。その結果、FITC標識デコイは、腫瘍被膜および腫瘍辺縁組織に導入され、投与後2週でも、腫瘍被膜に残存していた。しかし、腫瘍細胞への取り込みは、デコイ注入部位を除き、認められなかった。デコイ注入群とコントロール群の間に、体重、腫瘍体積、肺転移結節数に優位差は認められなかった。 in vitro実験 3次元アルジネート腫瘍細胞培養システムを確立させ、デコイを導入させることを試みた。そのため、単層培養下に増殖させたLM8をトリプシン酵素分離した後、アルジネートビーズにて3次元培養をおこなった。その結果、3次元アルジネート培養下においては、FITC標識デコイは全細胞の核内に導入されることが確認された。 今後NF-κBデコイの細胞増殖能、アポトーシス、転移関連遺伝子の発現に対する影響の検討を予定している。
|