2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18659451
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Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
前田 真吾 (財)癌研究会, 癌研究所生化学部, 研究員 (60353463)
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Keywords | 骨芽細胞分化 / Runx2 / BMP / 分化選別 |
Research Abstract |
骨芽細胞分化マスター遺伝子Runx2を誘導する遺伝子、すなわち新たな骨芽細胞分化決定因子の検索に挑戦するプロジェクトである。Runx2は間葉系前駆細胞においてBMPで‘誘導'されることから、BMPで発現が出現する遺伝子の中から探すべくマイクロアレイを予定した。ところがそのmaterialを準備する段階でreal time PCRで予備実験をすると、間葉系前駆細胞(mMSC,C3H10T1/2,C2C12など)におけるRunx2の発現はBMP添加前からある程度存在する事が判明した。この、骨芽細胞分化が始まっていない細胞のRunx2の発現をどう捉えるかによるが、Runx2を全く発現しないがBMPで骨芽細胞分化をするという細胞株が見当たらない以上、in vitroの系では本研究の目的を満たす実験は出来ないだろうと考えた。そこで我々はin vivoの骨発生でRunx2の発現に影響を与える遺伝子を検索するのが適当だろうと考えた。その為にマウスのembryoのRunx2発現予定部位(limb budなど)からRunx2出現前と後のstageでRNAを抽出し、マイクロアレイをする事を検討して準備中である。 一方で、目的とする遺伝子はRunx2の発現が始まった後もこれを促進し続ける場合もあるかもしれない。我々はRunx2のco-activatorとしての位置づけでC/EBPβに着目してそのノックアウトマウスの解析に着手しているが、そのE16.5〜17.5のstageにおけるcalvarial osteoblastの分化実験では、意外な事にC/EBPβのノックアウト細胞でRunx2の発現が減弱していることを見出した。C/EBPβによるRunx2の誘導という切り口からも解析を進めている。
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