2006 Fiscal Year Annual Research Report
キメラタンパクを用いた骨再生用インテリジェント足場材料の開発
Project/Area Number |
18659453
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Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
高山 真一郎 国立成育医療センター(研究所), 生殖医療研究部, 共同研究員(医長) (40138045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅澤 明弘 国立成育医療センター(研究所), 生殖医療研究部, 部長 (70213486)
秦 順一 国立成育医療センター, 総長 (90051614)
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Keywords | 移植・再生医療 / 骨・軟骨代謝学 |
Research Abstract |
本研究の目的は、骨形成タンパクのひとつであるBone morphogenic protein 4(BMP-4)にファイブロネクチンのコラーゲン結合領域を融合させたキメラタンパクを作製し、コラーゲンの複合化合成高分子担体へ結合させることで培養担体の持つ利点を生かしたまま、成長因子の供給もおこなうことのできるインテリジェント再生足場材料を開発することである。 本年度は、前年度より作成している培養担体、キメラタンパクの作製および両者の複合化を行うとともに、新規複合化材料の薬物伝達システム機能の評価を行うべく研究を遂行した。 1.コラーゲン複合化合成高分子シートの作製 生体吸収性合成高分子であるポリグリコール酸ポリ乳酸共重合体(PLGA)からなるニットメッシュにアテロ化コラーゲンのスポンジを真空凍結乾燥法にて複合化させグルタールアルデヒド架橋を行った。メッシュ空隙をコラーゲンの編目で覆うことで細胞に対する親和性と表面積の増大を図った。その結果、骨芽細胞のハイブリッドシートへの接着性が有意に上昇した。 2.キメラタンパクの作製 ヒト正常細胞に発現するファイブロネクチンのmRNAを鋳型として増幅させた相補的DNA遺伝子配列の中から既知であるコラーゲン結合領域の遺伝子配列(約1000塩基)を酵素処理にて切り出す。同様に正常ヒト胎盤由来mRNAを鋳型として骨形成タンパクBMP-4の成熟型遺伝子配列(約400塩基)を抽出し、両者を連結したタンパク発現ベクターの作成を行い、大腸菌内に両遺伝子配列からキメラタンパクを合成させ抽出・精製に成功した。
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