2007 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト末梢血幹細胞による血管再生に及ぼす酸化ストレスの影響と麻酔薬作用に関する研究
Project/Area Number |
18659462
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
木下 浩之 Wakayama Medical University, 医学部, 准教授 (70291490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑埜 義雄 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (70115913)
水本 一弘 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (50239258)
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Keywords | 末梢血幹細胞 / CD34 / スーパーオキシド |
Research Abstract |
健常ボランティアの末梢静脈血より末梢血幹細胞を分離した。分離に際しては、問診及び血液検査でボランティアが健常であることを確認してから行った。細胞分離には、当該施設に現有のガンプロ社製血液成分分離装置(COBE Spectra WBC採取システム)を用いた。採取した血管内皮前駆細胞を採取可能なように、CD34陽性細胞である細胞のみを得られるように本装置でのアフェレーシスを設定した。まず、末梢血中単球全体の0.01%を占める血管内皮前駆細胞(EPCs)を採取した。その後、ヒトフィブロネクチン、5%ウシ血清と成長因子を加えた血管内皮細胞用の培養液(EBM-2)を用いて採取した細胞を現有の炭酸ガスインキュベータで培養した。これらにより、継代を8回行った培養EPCsの細胞浮遊液を作製した。 培養EPCsの細胞浮遊液に対し、細胞内スーパーオキシド発生薬LY83583(10^<-6>M)を作用させ72時間培養した。その結果、大多数が死滅するか、または大多数が生存するという非常に効果が不安定な結果がえられた。この理由は明らかではないが、現在、LY83583に代わるスーパーオキシド発生系およびちょうど50%の細胞が死滅する程度のスーパーオキシド自体の投与を考案中である。さらに、今年度はボランティア獲得に困難を極めており細胞浮遊液の作製スピードが、昨年度に比べかなり遅くなっている。可及的速やかにすべてのプロトコールを終了できるように鋭意努力中である。
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