2007 Fiscal Year Annual Research Report
自然免疫システム(TOLL-LR)は泌尿器科癌の分子標的治療の対象となるか?
Project/Area Number |
18659469
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
冨田 善彦 Yamagata University, 医学部, 教授 (90237123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ビリーム ウラジミル 山形大学, 医学部, 助教 (50334686)
加藤 智幸 山形大学, 医学部, 講師 (40396560)
武藤 明紀 山形大学, 医学部, 助教 (00282228)
川添 久 山形大学, 医学部, 助教 (60400537)
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Keywords | 自然免疫システム / TOLL-LR / 泌尿器科癌 / 分子標的治 |
Research Abstract |
1.手術切除標本を用いたToll-LRおよびアダプター分子の検討 手術切除標本よりmRNAを抽出し,Toll-LR1-10とMyD88とTRIFの発現をRT-PCRにて検討した.この結果,Toll-LR4については腎癌組織に比較的強い発現が見られ,MyD88とTRIFはすべての標本においてほぼ同等に発現していた. 2.Toll-LRシグナル伝達の修飾と癌治療への応用の検討 1)高発現株の樹立.前年度に調整済みのToll-LR4発現ベクター(pcDNA3.1-TLR4)を、低発現株(KH39)および中程度発現株(ACHN)に遺伝子導入し、クローニングの後,RT-PCRにてmRNAの発現を検討し,各々3つの高発現株を樹立した(KH39#3#12#14,ACHN#3#11#12)。 2)抗癌剤およびLPSへの感受性の検討。上記の高発現株と親株を用いてその感受性の相違を,アドリアマイシン,シスプラチン,ドセタキセルの3種の抗癌剤を作用させ,MTTアッセイで比較検討した.この結果,いずれのクローンでも違いは見られず,親株との関係でも一定の傾向は認めなかった.また,LPSへの感受性の検討でも同様で,違いは観察されなかった. 3.Toll-LR4発現に対するMD2遺伝子 以上の結果から,Toll-LR4の発現をフローサイトメトリーで検討したところ細胞膜上の発現が,各クローンとも確認できなかった.Toll-LR4の細胞膜上の発現にはMD2分子が必要であることが知られているが,現在,細胞株でのMD2遺伝子の発現の検討と,発現ベクター(pFLAG-CMV1-hMD2)を入手し,co-transfectionを行う予定である.
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