2006 Fiscal Year Annual Research Report
腎癌に対する免疫遺伝子治療法強化を目的とした腫瘍プロテオミクス解析
Project/Area Number |
18659475
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
谷 憲三朗 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (00183864)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久野 晃聖 九州大学, 大学病院, 助手 (40380399)
栗田 良 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (90380526)
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Keywords | 腎癌 / 遺伝子治療 / GM-CSF / プロテオミクス解析 / 抗腫瘍免疫 / RENCA細胞 / シクロフォスファミド / インターロイキン2 |
Research Abstract |
In vivoにおいて最適の持続的抗腫瘍免疫誘導系を確立する為に、まずインターロイキン(IL)-2適性投与量の決定を行った。Balb-cマウスに1.0x10^6個のマウス腎癌(Renca)細胞を移植し、10日後に腫瘍形成を確認した上で1.0x10^3U、5.0x10^3U、1.0x10^4U、3.0x10^4U、5.0x10^4UのIL-2を腹腔内投与及び側腹投与で接種し、腫瘍増殖の変化を観察した。この結果、腹腔内投与において3.0x10^4Uと5.0x10^4Uとの間に腫瘍増殖の差を認めた。次に、2.5x10^4U及び5.0x10^4UのIL-2投与下に於いてGM-CSF遺伝子導入Renca細胞(GMワクチン)の接種を行い、再現性を持って腫瘍を縮小もしくは増大する最小のGMワクチン細胞投与数を検討した。上記と同じ条件でBalb-cマウスにRenca細胞を移植し、10日後と17日後に1.0x10^6及び3.0x10^6個のGMワクチン細胞をIL-2腹腔内投与下で側腹部に接種した。この結果、各群に於いて腫瘍縮小の程度に差はみられなかった。又、1.0x10^6個のGMワクチン細胞接種マウスに比べ、3.0x10^6個を接種したマウスの腫瘍増殖及び生存率に大きなばらつきが見られた事から、側腹部投与の場合GMワクチン細胞接種量は1.0x10^6個が適切であろうと判断した。さらに、GMワクチン細胞との併用条件では、IL-2投与量2.5x10^4U及び5.0x10^4Uの間で腫瘍増殖に差が見られなかったことから、全身への障害性も考慮した上で2.5x10^4Uが適切であると判断した。現在この条件を基に調節性Tリンパ球除去を行う為のシクロフォスファミドもしくは骨髄非破壊的前処置法を併用する治療系を組み合わせたin vivo治療モデル系を検討中である。なお腫瘍局所サンプルを用いたプロテオミクス解析についての準備は既に整っている。
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Research Products
(8 results)