2006 Fiscal Year Annual Research Report
精子における遺伝子機能解析と新しい不妊診断・治療法への臨床応用
Project/Area Number |
18659478
|
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
郡 健二郎 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (30122047)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 昌一 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (50225869)
梅本 幸裕 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助手 (80381812)
窪田 裕樹 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (10347403)
|
Keywords | 不妊治療 / 精子 / 遺伝子導入 / マイクロアレイ / 人工授精 |
Research Abstract |
卵細胞質内精子注入(ICSI)による妊娠率は30%程度であり、その原因の一つとして、遺伝子異常が少ない精子を卵細胞質内に注入する前に選択的に見つけ出すことができていないことが考えられる。そこで、挙児を得られる精子とその可能性の少ない精子を選択する方法について研究を行った。男子不妊症モデル動物を用い、精子におけるmRNAの遺伝子発現のプロファイリングを行い、遺伝子異常がない精子とある精子を鑑別するためのマーカーを作製し、EACSフローサイトメトリーシステムを用いて正常と異常の精子を鑑別する。平成18年度研究の概要を以下に示す。 [マイクロアレイ用DNAチップの調製] 既存のデータベースから解析したい遺伝子に特異的なプライマーセットを準備した。ゲノムDNAもしくは、mRNAから合成したcDNAを鋳型として、PCR増幅した断片をスポット用DNAとして使用する。 [男子不妊症モデルマウス精子における遺伝子発現プロファイリング] 男子不妊症モデルマウス(フルタミド胎児投与、LH-RH analogueを成獣マウスに投与、ブズルファンを成獣マウスに投与)を作製した。男子不妊症マウスおよびコントロールマウスの精子を採取し、mRNAの遺伝子プロファイリングを行った。より遺伝子の発現が強いものと弱いもののを特定し、責任遺伝子の同定を行う予定である。男子不妊症マウスおよび正常マウスより精子を採取し、正常精子と異常精子の鑑別を行った。FACSにより鑑別された正常精子および異常精子をそれぞれ用いて、体外受精を行った。妊娠率について検討中である。
|