2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18659504
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
八木 聰明 日本医科大学, 大学院医学研究科, 教授 (80082163)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉崎 一樹 日本医科大学, 医学部, 助手 (70421162)
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Keywords | 半規管 / 耳石器 / 加速度 / センサー / 重力 / 人工感覚器 |
Research Abstract |
人工前庭器の基本的部分である半規管と耳石器の第一段階モデルの作製に取りかかった。今年度は、とくに2つの耳石器(卵形嚢と球形嚢)に対応するセンサー(3つの直線加速度センサー)とその頭部への取り付けを行った。すなわち、頭部への3方向、X(左右方向),Y(前後方向),Z(上下方向)、の直線加速度に対するセンサーを備えた頭部装着用センサーの作製である。また、それぞれのセンサーからの出力を形態可能な小型コンピュータに取り込み、解析するためのソフトウエアの開発も同時に行った。これによって、人体では2つの耳石器でまかなっている3方向(立体)への直線加速度が感受されるようになった。この頭部装着用センサーは、第一段階のモデルとしては軽量化ができており、人のモデル実験をするのに支障がなかった。現在、この頭部装着用センサーを用いて回転軸が重力軸と一致する回転や回転軸と重力軸が異なる微小偏中心回転を与える実験を施行中である。この実験によって、理論的に計算される回転刺激時の加速度値と、加速度センサーから得られる解析結果との関係を検証している。この検証によって、頭部装着加速度センサーの精度を明確にする。次年度は、これらの耳石器に対応する直線加速度センサーに加え、回転加速度センサーである3つの半規管に対応するセンサーを開発する。この開発は、装置の軽量化が鍵になる。軽量化が実現すれば、この装置を頭部に装着した被検者に正確な回転刺激を与え、このセンサーについて検証を行うと同時に、その出力を解析するソフトウエアの開発も行う。
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