2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18659512
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
白石 敦 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (90314963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 裕一 愛媛大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00116005)
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Keywords | Lumican / 好中球 / 細胞遊走 / Lumican KOマウス |
Research Abstract |
Lumican knock-outマウスとLumican wild typeマウスの骨髄内好中球の成熟度をcell marker(CD11b^+Gr-1^<lo>-前駆細胞、CD11b^+Gr-1^<hi>-成熟好中球)を用いたflow cytometryにより比較した結果、赤芽球系細胞を除いた細胞群においては、knock-out(86.7%)wild type(87.0%)が成熟好中球であり、好中球自体の成熟に差を認めなかった。さらに腹腔内カゼイン投与前後の抹消血白血球に占める好中球とリンパ球の割合を塗抹標本とflow cytometryで比較した結果、knock-outで有意に好中球の割合が多く、カゼイン刺激でさらに割合が増加することが観察された。この結果より、好中球は骨髄内に正常にプールされていて、刺激により血管系に放出されるが、Lumicanが無いと、血管から組織へ移動できないことを示唆しているものと考えられる。さらにこの仮説を裏付けるため、Lumicanによる好中球接着実験および遊走実験を行った。カルチャーディッシュをLumicanや他のタンパク質(Albumin、コントロール)でコートし、カゼインによってLumican wild typeマウスの腹腔内に誘導された好中球の接着能をみる実験においては、LumicanコートがAlbuminコートに比べ有意にwild type好中球の接着が多く、wild type好中球の遊走についてもLumicanコートがAlbuminコートに比べ有意に増加することがわかった。なおknock-out好中球のPercoll【○!R】による分離を試みたが実験に使用に耐えうる好中球の活動性が得られず、knock-out好中球で同様の接着実験や、遊走実験は行えていない。現在までの結果をもとに論文を執筆中であり、眼内感染症における好中球の役割と好中球細胞膜に存在すると仮定しているLumican Receptorの検索については、実験の準備をしているところである。
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Research Products
(2 results)