2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18659516
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
森 和彦 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (40252001)
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Keywords | 再生医学 / 移植・再生医療 / 外科 |
Research Abstract |
生体ウサギ眼にトレーサーとしての墨汁を30G針により輪部から注入し1時間後に摘出した上で、トレーサーが沈着している領域から線維柱帯部位の特定し,トレーサーを目安にダイヤモンドメスを用いてシュワルベ線と強膜岬の間で切開を入れて線維柱帯部を選択的に採取した。採取した組織に対してヘマトキシリン-エオジン染色を行った結果、線維柱帯部が確かに選択的に採取されていることを確認することができた.線維柱帯細胞がトレーサーである墨汁やIndian inkのパーティクルを貪食している組織所見が得られるかどうかも確認を試みたが,1時間という短時間では明らかな所見を得ることが困難であった。組織学的検索からはウサギにおいては確実に線維柱帯の選択的採取が確認でき,同様の実験をラットならびにマウスにおいても試みた。 次いで実験動物線維柱帯の選択的採取が可能となったので線維柱帯細胞の培養系を確立した。すなわち得られた線維柱帯組織をexplant法で培養、コンフルエントに達した後に継代培養を行った.線維柱帯細胞の培養方法は、共同研究者であったイリノイ大学Yue教授より伝授され、これまでわれわれが確立してきたヒト線維柱帯細胞の培養法(Ishibashi Tら、IOVS 2002)に準じて行った。このようにして培養した線維柱帯細胞の細胞特性を知るために、増殖曲線、Hey-Flickの限界等の検討を行った。 これらの検討の後に、移植した線維柱帯細胞(donor線維柱帯細胞)を移植先の線維柱帯細胞(recipient線維柱帯細胞)と区別・同定するためのラベル法として,GFPとDiIについて検討を行った.GFPはレトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルスを用いて細胞内へ導入し、ラベル強度、ラベルの持続期間を検討した。
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