2006 Fiscal Year Annual Research Report
過大一回換気量による肺組織でのサイトカイン遺伝子発現と他臓器障害の機序解明
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18659531
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
今井 孝祐 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (60091964)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉田 俊一 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (60140901)
江石 義信 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (70151959)
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Keywords | isolated perfused lung / hyperventilation / CPAP / lung edema / cytokine / BAL / TNF-alpha |
Research Abstract |
ラット遊離環流肺標本で左右肺動脈を周囲組織から遊離させ、それぞれに個別に環流を遮断可能とし、同時に左右気管支を周囲組織から剥離して片側気管支を閉塞して片側換気を可能とする。PEEP 2.5cmH20をかけて肺の虚脱を防ぎ、空気に5%CO2を含んだ混合気で(PEEP+5 cmH20)の吸入期最大圧となるように換気を行なう。Krebs-Henseleit液にlow endotoxin bovine serum albumin4%を混じた環流液を用い、これを換気用混合気でバブリングして環流することにより気管支クランプ中(CPAP)の肺組織酸素化、pHを生理的状態を保った。右肺をZEEP下に選択的過換気(tidal volume 15ml/kg)を1時間行なうことにより、過換気肺に選択的に肺水腫が形成された。右(過換気)肺 v.s. 左(CPAP)肺、wet/dry ratio 8.8 v.s. 5.1,BAL液中蛋白濃度11.4 v.s. 5.9mg/(ml BAL fluid)/(g lung dry weight),TNF-α mRNA 1.05 v.s. 0.68,IL-1β mRNA 3.07 v.s. 2.94,IL-6 mRNA 3,07 v.s. 2.94,IL-10 mRNA 1.31 v.s. 0.26(RT-PCRIによる肺組織中のmRNAのGAPDHに対する比)。いづれも平均値で示し、mRNA-IL-1β,IL-6以外は過換気肺が有意差をもって上昇を示した。遊離環流肺標本で、内部コントロールと対比して過換気は、過換気肺にのみ透過性亢進型肺水腫をきたし、同時にサイトカインmRNAの発現をきたした。内部コントロールをもつ、片側過換気肺障害モデルの作製に成功した。
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Research Products
(5 results)