2006 Fiscal Year Annual Research Report
白血球のアクアポリンを介した全身性炎症反応の制御に関する研究
Project/Area Number |
18659533
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小倉 裕司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70301265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 裕 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90252676)
杉本 壽 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (90127241)
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Keywords | 白血球 / アクアポリン / 全身性炎症反応 / マイクロパーティクル |
Research Abstract |
侵襲時における免疫応答と好中球の機能を明らかにして、敗血症や重症外傷など高度侵襲に対する新しい治療の開発につなげるため、全身性炎症反応(Systemic Inflammatory Response Syndrome ; SIRS)患者の好中球の形態機能変化に注目して以下の実験を行った。 SIRS患者の好中球において、好中球の細胞膜に存在し、形態機能変化に関わることが報告されたAquaporin(AQP)9の発現を、フローサイトメトリ法を用いて測定した。その結果、AQP9はSIRS患者の好中球において有意に発現が亢進しており、FMLP刺激によって発現はさらに増強した。また、好中球の活性化に伴い、細胞膜の一部と共に放出されるマイクロパーティクル産生能もSIRS患者において同時に亢進しており、好中球のマイクロパーティクル産生とAQP9発現は有意な相関を示した(第64回米国外傷外科学会で発表)。さらに、AQP9の発現は細胞内アクチン重合と同様、FMLPの刺激後1分で最高値に達し、その後、刺激前の値に戻った(第64回米国外傷外科学会で発表)。以上の結果は、SIRS患者における好中球の形態機能変化にAQP9が深く関わっていることを示唆している。今後、さらにSIRSの病態変化に伴うAQP9発現と好中球の形態機能の変化について、in vivo、in vitroで研究を進める予定である。
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