2007 Fiscal Year Annual Research Report
哺乳類の発生過程における頭部中内胚葉の移動から最終分化までを再現できる系の開発
Project/Area Number |
18659542
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
今井 元 Showa University, 医学部, 講師 (90291343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
舟橋 久幸 昭和大学, 医学部, 准教授 (20317514)
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Keywords | 長期器官培養 / 上顔面器官培養 / 全胚培養 / 中軸中内胚葉 / ラトケ嚢 / ホルモン産生細胞 / 内胚葉-外胚葉境界域 / 正中神経ヒダ |
Research Abstract |
頭部中内胚葉(脊索前板と前方臓側内胚葉)は、頭部の外胚葉の特異的な領域(予定歯胚領域や予定下垂体領域や予定視床下部領域など)に接着・移動し、その後の顔面原器や神経管の形態形成、さらには、歯・ホルモン産生細胞やニューロンなどの誘導や分化にも関与している。しかしながら、頭部中内胚葉の接着と移動、および、その後の顔面や脳の形態形成や組織分化を再現できる系は確立されておらず、移動後の誘導能や分化能についてはほとんど知られていない。そこで、当該研究の目的は、(1)哺乳類胚の頭部中内胚葉を標識・可視化し、全胚培養に引き続き顔面-神経管培養を行うことによって、頭部中内胚葉の接着と移動、および、頭顔面の3次元的な形態形成や組織分化を解析することが可能な長期培養系、すなわち、【全胚培養-顔面-神経管培養系】を確立すること。および、(2)哺乳類の脳と顔面の発生過程における頭部中内胚葉の役割を明らかにすること。としている。 本年度までに、胚の標識と全胚培養を用いて、中軸の中内胚葉が問葉から鼻板より内側部のANRの領域で神経管の内部に入り込むことを明らかにしている。鼻板からは、嗅神経やLH-RHニューロンが生じ、正中のANRからはラトケ嚢(下垂体原器)が発生するので、今後、これらの細胞がどのような細胞に分化してゆくのかを明らかにするつもりである。次年度は、【全胚培養-顔面-神経管培養系】を完成させ、中軸の中内胚葉が神経上皮内で何に分化するのかを明らかにする予定である
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Research Products
(4 results)