2006 Fiscal Year Annual Research Report
口腔形成制御に繋がる新規カルシウム結合タンパク質の同定と解明
Project/Area Number |
18659549
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
上崎 善規 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (40116017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 孝一郎 大阪大学, 歯学研究科, 助教授 (90263467)
佐伯 万騎男 大阪大学, 歯学研究科, 講師 (30273692)
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Keywords | アポトーシス / カスパーゼ3 / カルシウム / 培養細胞 / カルシニューリン / Monad |
Research Abstract |
ラット胎児脳よりゲル濾過、二次元電気泳動法により同定されたカスパーゼ3結合タンパク質の部分アミノ酸シーケンスから相同性検索を行い、カルシニューリンBおよび今回我々がMonadと命名した新規タンパク質がその候補として浮上してきた。 カルシニューリンBはリン酸化タンパク質の脱リン酸化酵素活性をもつカルシニューリンAの制御たんぱく質で、ほぼ普遍的にあらゆる細胞に存在している。その分子量的解析では、酵素活性サブユニットは必要とせず、単独でカスパーゼ3と結合する可能性が考えられた。培養細胞系を用いて、カルシニューリンBをsiRNAでノックダウン、あるいは、遺伝子導入によりその発現を増強させて、TNFα刺激などによる細胞死誘導に対する関与を明らかにしつつある。 一方、MonadはApaf-1と同じくWD40リピートを持ち、357個のアミノ酸で構成されている分子量4万のタンパク質であるが、これまでその機能が知られていなかった。今回RT-PCRにより各種組織を検索したところ、精巣に最も発現が強いものの、それ以外の心、腎、骨格筋などの組織にも多く存在することが判明した。しかし、ラット神経系では、予測に反して、胎児期よりも生後にその発現が増強していた。ところが、遺伝子導入によりMonad発現を増強したHEK293細胞に対して、TNFα刺激を行ったところ、カスパーゼ3活性の増強を介して、細胞死が増強されていることが明らかとなった。従って、このMonadとラット胎児脳から得られたカスパーゼ3結合・アポトーシス促進タンパク質の関連性を明らかにしつつある。
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Research Products
(5 results)