2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18659561
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
川島 伸之 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, COE特任教員 (60272605)
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Keywords | 歯髄 / 歯髄細胞 / FGF18 / 成長因子 / 分化誘導 / in situ hybridization / FGFファミリー / 細胞増殖 |
Research Abstract |
FGF18は、脊椎動物の骨格形成に重要であると報告されている成長因子であるが、申請者らはFGF18が歯髄組織においても強く発現していることを認めた。FGF18が、硬組織形成に関与することから、歯髄においても象牙芽細胞への分化、あるいは硬組織形成に関与している可能性が高いと思われる。 まず、歯髄の成熟に伴うFgf18発現の経時的な変動について、ラット臼歯および切歯を用いて検討したところ、胎生期より出生後に発現が上昇することが明らかになった。したがって、歯髄組織の成熟化と関連がある可能性が高いと思われる。また、E18臼歯歯胚におけるFgf18mRNA発現をin situ hybridization法にて検討したところ、内エナメル上皮近傍の歯乳頭細胞にFgf18mRNA発現を認めた。なお、内エナメル上皮においてもFgf18mRNA発現を認めた。 in vitro.におけるFGF18の作用は、株化歯乳頭細胞MDPC23および未分化間葉細胞Kusa-A1において、それらの増殖能の促進であり、その強さはFGF2とほぼ同等であった。一方、FGF18存在下で硬組織形成を誘導したところ、石灰化結節形成能は顕著に抑制された。FGF18はFGF8ファミリーに属するが、FGF8も同様の特性を示すと報告されているが、培養の初期にのみ単発的に投与すると逆に硬組織形成能が増加するとの報告があることから、FGF18の作用がいかなる状況でも硬組織形成抑制的なのか否かについて検討を行っていきたいと考えている。 また、FGF18をin vivoにおいて歯髄に投与し、その効果について組織化学的に検討を行って行く予定である。
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[Journal Article] Kinetics of RANKL, RANK and OPG expressions in experimentally-induced rat periapical lesions.2007
Author(s)
Kawashima N., Suzuki N., Yang G., Ohi C., Okuhara S., Kawanishi H., Suda H.
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Journal Title
Oral Surgery, Oral Medicine, Oral Pathology, Oral Radiology, and Endodontology (in press)
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