2006 Fiscal Year Annual Research Report
石灰化誘導性ホスホホリン類似リン酸化ペプチドを用いた新しいう蝕治療材料の開発
Project/Area Number |
18659563
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
斎藤 隆史 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (40265070)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 善之 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (80405670)
伊藤 修一 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (50382495)
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Keywords | 歯学 / 再生医療 / う蝕治療 / 石灰化 / ポリマー |
Research Abstract |
最近、編蝕治療がMinimal intervention (MI)に基づいた治療法に転換し、象牙質・歯髄複合体の可及的保存が求められるなか、我々のグループは生体親和性を示し短期間で強力に象牙質・歯髄複合体を誘導するような革新的な組織誘導材料および技術を開発することを最終目標としている。本研究では、新しいう蝕治療材料および治療法の確立をめざし、石灰化誘導活性を持つリン酸化ペプチドとコラーゲンあるいはアルギン酸ポリマーとの複合体の作製、石灰化誘導活性の確認、象牙質・歯髄複合体誘導活性の確認およびリン酸化ペプチド・ポリマー複合体の規格化を行う。 平成18年度は、ホスホホリンのアミノ酸配列から石灰化誘導活性を有すると思われたリン酸化ペプチド(SSD)_4-(PO_4)および(SSD)_4-(PO_4)_2を合成して、コラーゲンあるいはアルギン酸ポリマーに架橋剤を用いて結合させ複合体を作製した。同様にコントロールとして(SSD)_4を合成し、コラーゲンあるいはアルギン酸ポリマーに架橋剤を用いて結合させ複合体を作製した。これらを用いてin vitro石灰化誘導実験を行ったところ、どれも明確な石灰化は認められなかったが、結果から(SSD)_4-(PO_4)_2が石灰化の可能性のあるペプチドであることが推測された。また、本複合体を用いて動物の歯に対して覆髄実験に関する予備実験を行った。これに関して結果はまだ得られていない。
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