2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18659564
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
寺中 敏夫 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (60104460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 正寛 大阪大学, 歯学研究科, 講師 (40215562)
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Keywords | 再生 / 歯 / 間葉系細胞 / 細胞移植 / セメント質 |
Research Abstract |
今日の歯内治療法は、根管内洗浄技術や根管充填法の改善により予知性の高い治療を施すことが可能となったが、根尖歯周組織の積極的な癒痕治癒を図る治療法は未だ確立されていない。一方で、問葉系細胞移植による硬組織の再生医療は歯科保存領域でも可能になりつつある。そこで本研究では、根管治療の確実性を高め、さらにその適応を拡げるため、問葉系細胞移植治療による新たな根管治療技術の開発を試みた。 18年度の研究の結果、マウス間葉系細胞由来の歯小嚢細胞は、in vitroにおいて石灰化物形成能と骨形成関連遺伝子の発現を有しており、硬組織形成能を有することが示唆された。さらに同細胞をハイドロキシアパタイトと混和培養後、免疫不全マウスの皮下に移植したところ、セメント質様構造物の形成が観察されたことから、同細胞の3次元培養法にほぼ満足行く結果が得られた。 近年、歯科予防への関心が高まり、MI(Minimal Intervention)の概念による健全歯質を可能な限り残した修復処置が実践されているが、広範囲にわたる露髄を伴うケースでは抜髄処置に至ってしまうのが現状である。一方、研究分担者の齋藤らが報告したごとく、マウスの歯の再生技術も報告されており、歯の各構成における発生機構に基づいた歯科再生技術の開発が必要となる。そこで今後は、間葉系細胞移植による新たな根管治療技術の開発のみならず、象牙質を中心とした歯髄発生機構の解析により歯髄再生療法の基礎的検討が必要であると考えられる。
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[Journal Article] Establishment of immortalized dental follicle cells for generating periodontal ligament In vivo.2007
Author(s)
Yokoi T, Saito M, Kiyono T, Iseki S, Kosaka K, Nishida E, Tsubakimoto T, Harada H, Eto K, Noguchi T, Teranaka T
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Journal Title
Cell and Tissue Research 327(2)
Pages: 301-311