2006 Fiscal Year Annual Research Report
短波長レーザーによる照射歯面の構造解析と歯科用レーザーへの応用
Project/Area Number |
18659573
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
鈴木 一臣 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (30050058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 靖弘 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助教授 (90281162)
入江 正郎 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (90105594)
田仲 持郎 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (40171764)
小河 達之 岡山大学, 歯学部, 教務員 (10346421)
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Keywords | 歯質 / レーザー / 歯冠修復 / コンポレットレジン / 接着 / 被着面処理 / 高分子合成 / 機械性モノマー |
Research Abstract |
緒言:歯科用レーザーは,エアータービンやマイクロモーターのような騒音や振動による不快感がなく,さらには無麻酔での治療が可能であることから,回転切削機械に代るう蝕治療機器として注目を集めている。特に,Er:YAGレーザー.(波長;2940nm)は,歯牙硬組織の窩洞形成ができることでう蝕治療において重宝されている。しかし,この種のレーザー照射を受けた歯質は熱および,加工によって変性やマイクロクラックが起り,劣化するという欠点が指摘されている。そこで本研究は,Er:YAGレーザーと比較して発熱の少ない短波長レーザーに着目し,照射部の歯質削除効果ならびにその形態変化について検討した。 材料および方法:1)被照射体は,牛切歯歯冠部唇側面をトリーミングして得た縦15mm,横10mm,厚さ3mmのエナメル質および象牙質をシリコンカーバイトペーパー(#600)によって研磨して用いた。2)レーザー照射は,1)の歯質にレーザー波長355nm(3倍高調波)および266nm(4倍高調波)の2種類を用いて行った。その条件は,前者の場合は1パルス当りのレーザーエネルギー0.40μJと0.15μJの2水準とし,照射パルス数1000パルスと500パルスで,後者の場合は1パルス当りのレーザーエネルギー0.78μJと0.28μJの2水準とし,照射パルス数1000パルスと500パルスである。3)レーザー照射歯質の形態観察は,試料にイオンコーター(IB-2型,エイコー)を用いて金蒸着を施した後,SEM(DS-720,Topcon)によって観察した。 結果および考察:短波長レーザー照射歯質の形態は,エナメル質および象牙質のいずれも極めてスムーズな面を程しており,コントロールとしたEr:YAGレーザー照射歯質の形態変化と比較して残存歯質組織のダメージが少ないことが明らかとなった。この現象は,短波長レーザーの特長の一つに挙げられている熱変性等を起こさずに微細加工ができることに基因しているものと考えている。
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Research Products
(2 results)