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2006 Fiscal Year Annual Research Report

終末部唾液腺幹細胞の分化能を利用した唾液腺再生医療の開発

Research Project

Project/Area Number 18659602
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

白砂 兼光  九州大学, 大学院歯学研究院, 教授 (30093420)

Keywords唾液腺 / 幹細胞 / side population(SP) / 再生医療 / 分化誘導 / 上皮 間葉 相互作用
Research Abstract

再生医療を考えると、個々の生体から正常幹細胞を分離し、in vitroで増殖、分化させ、元の生体に戻すことが必要となる。Goodellら提唱するHoechst33342染色性のいわゆるside population(SP)がマウスやヒト唾液腺に存在するかについて検索した。その結果、マウス顎下腺で0.8から1.6%ヒト耳下腺で0.2%程度のSP細胞が改修できた。なか、SP細胞回収は多剤耐性タンパク(MDRP)の阻害剤であるレセルピンで唾液腺細胞を処理することによって完全に阻害された。それからのSP細胞は仔牛血清含有DulbeccoのMEM培地下、コラーゲン付着皿上で増殖可能である。マーカーの発現についてはBCRP1,EGF受容体、c-metの高い発現が見られるが、アミラーゼ、アクアポリン5、サイトケラチン14、19の発現は弱い。培養液中に異なる増殖因子(上皮成長因子EGF、線維芽細胞増殖因子FGF2、FGF10、肝細胞増殖因子HGF)を加えることによって分化誘導を試みているが、形態を示すものの分化マーカーの誘導は見られなかった。
そこでつぎに、胎児マウス顎下腺から細胞を分離し、分離した細胞をコラーゲンゲル内にて3次元培養すると、多数の導管形成がみられた。この条件下での細胞増殖、導管形成はHGF、EGF添加によって促進された。なお、この条件下では生体で胎児期E12からE15に旺盛にみられる分枝形成はみられなかった。しかし、コラーゲンゲル内にフィブロネクチンを添加すると旺盛な分枝形成がみられた。以上の結果をまとめると、1)成獣マウス顎下腺から分化能を示す細胞分離に成功していないけれども、2)胎児マウス顎下腺から導管細胞を分離、発育させることが可能であること、3)導管から分枝形成にはフィブロネクチンの存在が必要であることがわかった。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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